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有限会社 久保建設


十勝・中札内村の中心部にある(有)久保建設は、建具製作会社としての経験を生かし、建具や造作家具を自社製作。久保哲社長が打ち合わせ、建物の設計、梁や家具の設計・加工、施工、現場監理まで行うこだわりの家づくりをする工務店です。SHS工法で「冬も湿度が下がりにくく快適で、高耐久な住まいになった」と言う久保社長にインタビューしました。

建具製作会社として1953年に創業

久保哲社長



もともとは建具や造作家具を作る会社として1953年に創業しました。当時はシステムキッチンもユニットバスもない時代。中札内村は十勝の中心都市・帯広に隣接しており、仕事には困りませんでした。しかしバブル景気の1980年代後半ともなると、システムキッチン、ユニットバスなどとともに、室内ドアやシステム収納などの工業生産品が大手建材メーカーにより普及し始めます。

さまざまな加工機械を持っている



「いずれ仕事量が大幅に減り、今後は経営が難しくなる」と考えた先代社長は、工務店として再出発することを決めました。しかし、住宅建設の経験がないため、断熱・気密のノウハウはありません。そこで当時、既に高断熱・高気密住宅の技術を確立していた北海道SHS会に入会し、改めて学ぶことにしました。

1993年の気密測定書



同社が今から25年以上も前、1993年(平成5年)に十勝・幕別町で手がけたSHS工法住宅の気密測定結果報告書が残っていました。それによると、隙間相当面積は0.88cm2/m2。6年後の1999年、政府が新築住宅の目標値として定めた次世代省エネ基準でも隙間相当面積は2cm2/m2以下でクリアできました。同社が建てた住宅の先進性がわかります。
測定結果報告書には、「カナダのR-2000基準値も超える素晴らしい成績」と誇らしげに書かれています。

R-2000との比較でも高性能


久保社長は、最初は建具職人として働き始めました。その後、工務店となった時に二級建築士の資格を取得。設計や現場監理も含めてこなすマルチな才能を発揮し始めます。さらに、弟が一級建築士として社長をサポートしています。

SHS工法で室内環境を整える

レンガ外壁の外観


久保社長は、SHS工法の魅力を「冬も湿度を一定に保つので、建具や床材の狂いがほとんどない」と説明します。通常の住宅では、冬は暖房をすると湿度が20~30%台になります。ところが久保建設で建てた家は、冬でも50%程度の湿度を保てると言います。風邪やインフルエンザなどにかかりにくい、健康に良い適度な湿度環境です。

室内環境が整うと、人体だけでなく建物にも良い影響があります。たとえば、同社ではデザイン性や使い勝手を考えて天井近くまで届く高さの室内ドアを造作していす。通常は冬の室内は過乾燥だったり温度分布に偏りが出るため、表面が反ったりする不具合が出やすくなります。ところが久保建設ではそのようなトラブルがなく、反りが出ずに長持ちするそうです。性能が良いからデザインのいい家が建てられるのです。

「SHS工法は、断熱材で家の構造材をまるごとくるむ外張り断熱なので、柱や梁、土台といった木部の温度変化や湿度変化が小さく傷みが出にくい。当社で建築後20数年経った建物を調べてわかった」と久保社長は話します。

建具会社としてのこだわりが生きる



会社では、木材乾燥機や高所作業車など、さまざまな機械を所有しています。一昔前までは、建物の構造材も自社で人工乾燥したものを使っていました。木材会社から供給される構造材は、乾燥具合が不十分で建築後に反りや割れなど出ると感じていたからです。これは木と向き合ってきた建具会社時代からのこだわりです。

柱の加工や複雑な梁の加工も自社で行います。「プレカット木材は短期間で大量に建てる住宅では便利かもしれないが、1棟1棟じっくり建てるこだわりの家づくりには向いていない」と、社長自ら図面を起こし、自社で加工します。

建具も可能な限り自社で制作しています。さらに家具もお客様の求めに応じて製作できる体制を整えています。。設計から施工、家具・建具などの製作・据え付け、アフターサービスまで自社で行えるのが強みです。

東日本大震災の後、建材メーカーの工場が地震の影響で操業停止したため、外壁用のサイディングが手に入りにくくなりました。しかし、帯広で店舗の建て替え工事があり、外壁材を調達する必要がありました。当時、なんとか手に入って施工できたのがレンガタイルでした。レンガタイルは価格こそサイディングよりも高価ですが、デザイン性や耐久性が高いなど、さまざまなメリットがあります。

久保社長はこのレンガタイルをどう張るかという「割付図」も自分で制作します。1枚のタイルは小さなものなので、1棟の建物で1万枚以上のタイルを張ることも珍しくないそうです。デザインに独自性を出すため円弧を描いた建物にすることも多く、その割付図はたいへん複雑になります。そのため、タイル職人が「難しすぎる」と断ったこともありました。その時は久保社長自らが1万3千枚ものレンガタイルを施工しました。

「良い家を建てるためなら、多少の苦労もいとわない」と久保社長は言います。快適な室内環境、暖房費が安く耐久性が高い。こうした特徴のSHS工法をベースに、久保社長のこだわりを加えて十勝でオリジナリティのある家づくりをこれからも進めていきます。

会社名
有限会社 久保建設
代表
久保 哲
従業員数
8名
住所
〒 089-1330
河西郡中札内村大通南4丁目46番
電話番号
0155-67-2413
FAX番号
0155-67-2043
営業時間
E-mail
kubo.kenn3@bmail.plala.or.jp
ホームページ
http://www12.plala.or.jp/kubokensetsu/
施工エリア
十勝圏