株式会社 光栄建設
SHS工法+創エネ。オホーツクでものづくりにこだわる
光栄建設は大工出身の故・土屋義幸氏が1974年に設立した性能・品質・技術志向の工務店。北見周辺地域の過酷な気候条件に対応するため、70年代から外張り断熱のSHS工法による高断熱・高気密な家づくりに取り組んでいます。
2001年以降は土屋隆幸2代目社長のもと、住宅に本格的な地中熱ヒートポンプの導入に着手。太陽光発電による創エネ、ペレットストーブによる環境負荷低減にも積極的です。
SHS外張り断熱で住宅の高性能化を推進
光栄建設が拠点を置くオホーツク圏の中核都市・北見市は冬の寒さが厳しく、夏も暑いまち。昼夜の寒暖差も激しく、夏冬の気温差が60℃になることも。「旭川や帯広もそうですが、省エネで快適性の高い家づくりという観点から見て非常にハードルの高いエリア」と土屋隆幸社長。
「エネルギー消費を抑えながら、冬も夏も、夜も昼も、快適な室内環境を維持するには、住宅の断熱・気密性能を高めなければならない」と考えた創業者の故・土屋義幸氏は住宅の構造体の外側を断熱材ですっぽりと覆う「SHS工法」をいち早く導入。周辺のビルダーにも呼びかけ、施工方法の研究・改善を行ってきました。
2001年、息子の隆幸氏が代表取締役に就任。積雪寒冷地の北見で高断熱・高気密の技術を追求した父・義幸氏の取り組みを引き継ぎました。
「父は住宅の構造にこだわりを持っていた人でした。仕事ぶりもパワフル。当社が北見、網走周辺の皆さまから性能面で高い評価をいただいているのは先代の努力のおかげだと思います。一方で、自分なりにお客様に喜んでいただける新技術に挑戦したいという気持ちもありました」。土屋社長は会社を継いだ時の心境をそのように語っています。
地中熱ヒートポンプの先駆者
土屋隆幸新社長の就任からまもなく、光栄建設は北海道電力との共同研究により地中熱を住宅の暖房に利用する地中熱ヒートポンプ導入に向けての取り組みを開始。2002年、土屋社長の自宅地下にある機械室で試験施工を行いました。
200V仕様の海外製品を使用した日本初の試み。「お客さまの家をお借りするわけにはいかず、自宅を実験棟にしました。当時はそれほど技術的な問題が山積み」と土屋社長は振り返ります。試行錯誤の末、地中熱ヒートポンプと床暖房を組み合わせた現在のシステムが完成。その実績は道内でもトップクラスです。
灯油ボイラーによるパネル式暖房より低温の40~45℃の温水で床を暖める方式なのでマイルドに暖まります。そのためには、住宅が高断熱・高気密であることが大前提。ここでも、SHS工法による外張り断熱が快適性の向上と省エネに大きく貢献しています。
環境負荷低減を重要課題とする同社では、オホーツク圏の日照時間の長さを活かした太陽光発電や、林業の現場で廃棄されていたオガクズ等の活用とCO2排出削減につながるペレットストーブも提案。ZEH(ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の普及にも力を入れています。
「自宅で新しい技術を試しては家族に迷惑をかけています。妻もあきれているみたい」。地中熱ヒートポンプのある地下室にこもりきりで研究に没頭することも珍しくないという土屋社長ですが、プライベートでは夫婦でバトミントンや自転車を楽しむ愛妻家です。
土屋社長が丁寧にヒアリングしてプランを作成
「公共建築や工場プラントなど住宅以外の施工も手がけていますが、オーナーが24時間過ごす住宅こそ建築の基本」と語る土屋社長。敷地の条件や予算の制約がある中で完成度・満足度の高い住まいを建てるために、お客さまのご要望を丁寧に伺う―という姿勢は創業以来、変わっていません。
はじめに土屋社長がお客さまと面談し、骨格となる基本プランを提案します。その後、お客さま担当との打ち合わせに移り、内外装や住設機器、収納などを決定。キッチンや水廻りに一定の広さがある使い勝手の良いプランが特長です。
大工を大事にし、育成にも力を入れる
施工は光栄建設が雇用する専属大工が行います。「住宅性能と施工精度を高めるには、大工・職人のスキルと意識の向上が不可欠です。基礎の型枠工事、仮設工事など木工事以外の技能を持つ人材が多いのが当社の自慢」と土屋社長。
若手技能者の育成にも積極的に取り組んでいます。オホーツク地域の住宅会社と協同で若者に大工の基礎を2年間しっかりと学ぶ場を提供。訓練校在学中のインターンシップ受け入れや、高校・訓練校卒業生の採用も行っています。
設計・管理部門も経験豊富なスタッフが揃っていますが、営業マンはいません。「営業経費を住宅価格に上乗せしないためでもありますが、私自身、良い家を造ることには熱心でも売り込みが苦手、というのが本当の理由。受注が決まった時より、お客さまの喜びの声を聞いた時の方が何倍も嬉しい。ものづくりが心底、好きなんです(土屋社長)」。
- 会社名
- 株式会社 光栄建設
- 代表
- 土屋 隆幸
- 従業員数
- 13名(うち1級土木施工管理技士1名 1級建築士1名 2級建築士2名 1級建築施工管理技士2名 2級建築施工管理技士1名 大工・土工8名)
- 住所
- 〒 090-0826
北見市末広町172番地17
- 電話番号
- 0157-25-3108
- FAX番号
- 0157-25-3117
- 営業時間
- 営業時間 8:00~17:00
定休日 5月~12月/日曜日、1月~4月/不定休
- お問い合わせはこちら
- ホームページ
- https://couei.jp/
- 施工エリア
- オホーツク圏、十勝圏、釧路圏、根室圏