移住者の家づくりをサポート。「写真のまち」の頼れる工務店

大雪山系の豊かな自然と田園風景が魅力の「写真のまち・東川町」で、SHS工法と在来木造工法による高断熱・高気密な家づくりに取り組む小岩組。移住者向け住宅を数多く手がけ、初めての土地で家を建てようとする方々から「わからないことを気軽に相談できる地元の工務店さん」として親しまれています。小岩昭市社長にお話を伺いました。

自社の技能者による責任ある施工体制

見渡す限りの水田が広がる道北有数の米どころ・東川町。大雪山麓の森林資源による林業も栄えたこの町を拠点に、小岩組は1968年の創業から半世紀に渡り、旭川周辺地域の住宅や公共建築、農協関連の建物等の施工を行ってきました。
「創業者で現会長の父・小岩昌男も元農家です。大工をしていた叔父の仕事に興味を持ち、住み込みで弟子入り。一通りの技術を学んだ後、会社を立ち上げました。当初は農業をしながら知り合いの納屋などの工事を引き受けていましたが、経験を積んでいくうちに徐々に大きな仕事を任せられるようになりました」。そう語るのは2代目の小岩昭市社長。

1976年、有限会社として法人化。7年後の1983年、大手ゼネコンに勤務していた昭市氏が入社し、1級建築士の資格を取得したことにより事業の幅がさらに拡大しました。1988年、株式会社に組織変更。

「良い家を建てるには、現場で働く大工や職人が安心して仕事に専念し、子育てできる職場環境でなくてはなりません。経営面の強化とともに、大工をはじめ基礎、土木、仮設工事等の職人を社員として雇用。1人ひとりが会社の看板を背負い、施工品質と安全管理に責任を持つ組織づくりに努めてきました」。

「東川の寒さと真正面から向き合う」

東川町は四季の移り変わりがハッキリしていて、変化が大きく、特に冬の寒さが厳しい道北のまちです。「創業以来、この課題と真正面から向き合ってきました」と小岩社長。断熱・気密性能の向上による室内温度環境の改善と省エネが家づくりのポイントになることから、住宅の構造体を外側から断熱材で包み込む「SHS工法」を採用しています。施工精度を高めるため、全ての施工を自社の大工と職人が行っています。
SHS工法は財団法人建築環境・省エネルギー機構により省エネルギー性能の評定を受けた信頼性の高い工法。断熱・気密性に優れているので夏は涼しく、冬は暖かです。気候が厳しい旭川周辺の地域でも冷暖房費を抑えられ、ランニングコストがぐっとお得に。
大工は、施工だけでなくお客さまと向き合う重要な役割も。「大工は現場作業を部分的に請け負うのではなく、小岩組の社員として着工から竣工、お引き渡し、その後のアフターメンテナンスに至るまで責任を持って担当。お客さまとのコミュニケーションを深め、ご要望をよく理解し、信頼関係を築く意味もあります」。

より地球環境に優しい家づくりを目指すという観点から「地中熱ヒートポンプ冷暖房システム」を提案。人気の薪ストーブにも対応しています。

地元ビルダーとして町おこしに貢献

東川町もかつては道内の他の町村と同様に、過疎の問題に悩む自治体でした。活力を取り戻そうと、町は1985年の「写真の町宣言」を皮切りに、さまざまなイベントを通じて東川の魅力を国内外に発信。同時に、景観への配慮をはじめ町が定める一定の基準を満たした新築住宅を対象とする補助金制度の創設など、写真映えする美しい街並みづくりと移住・定住支援に取り組んできました。

官民一丸となった町おこしが実を結び、今では町の名が国際的にも知られるように。雄大なロケーションと旭川に近い利便性に魅せられて町内に移り住む人が増えています。

小岩組も移住者向けの住まいやカフェの建設を通して町の取り組みを応援しています。大雪山系の山並みと田園の景色を満喫できるよう、開口部の配置に工夫を凝らしたプランが移住者の方にも好評。東川町での暮らしに役立つアドバイスも喜ばれています。
「まちづくりのお手伝いができることに、地場工務店としてのやりがいを感じています。社業の発展は地域の発展があってこそ。地元のお客さまとのお付き合いを大切にしながら、このまちで新生活をスタートさせる方々のお役に立てればと思います（小岩社長）」。