SHS工法とは
従来の充填断熱工法の欠点を解消するため、梁、柱などの木造住宅の主要構造部を、板状の断熱材「スタイロフォーム」でスッポリ覆ってしまう断熱工法がSHS外張断熱工法です。
1984年にSHS工法が完成。常に研究と改良を重ね、絶えず進化を続けています。 断熱性能で最高ランクの性能表示等級4を取得し、防耐火認定も各種取得しました。また、「スタイロフォーム FG」の発売により、ZEH(ネットゼロエネルギー住宅)への対応も容易になり、今後ますますの普及が期待されています。
SHSは他の断熱工法とここが違う
Point1
基礎断熱で水道管凍結の心配なし
一般的な床断熱の住宅は、給排水管が通っている床下は冬も外と同じ温度環境で、
冬は凍結の心配があります。
これに対し、SHSは基礎の外側に断熱材を貼るため、床下も室内と同じ温度環境になります。
凍結の心配がなく、床下空間を収納など自由に活用できます。
Point2
屋根断熱で開放的で自由な家に
大きな吹抜けで開放感があるリビング。ロフトのある子ども部屋。
そんなすてきな空間に住みたいと考える人は多いはず。
一般的な天井断熱の家なら、天井裏に断熱材が入るため、小屋裏空間は利用できず、開放感の点で
物足りなくなります。SHSと勾配屋根を組み合わせれば、屋根断熱を生かした豊かな空間構成で
魅力的な家づくりができます。
Point3
現場のミスが少ない外張断熱工法
住宅(壁出角部)の温度分布図
もし室内側の防湿施工にミスがあれば、そこから漏れた湿気が壁内で冷やされて
内部結露を起こす可能性があります。
外張断熱工法のSHSは、構造体の外側に水に強い板状のスタイロエースでびっしり貼って覆うため、
湿気が浸入しにくい構造です。断熱材の中で内部結露が発生する心配はありません。
さらに、外張断熱工法は充填工法と比べて断熱材や気密材の継ぎ目や不連続となる部分が
少なくなるので、一般的に断熱・気密性を確保しやすく、現場の施工ミスが極めて少ない工法です。
SHSは高断熱・高気密住宅のパイオニア
1978年(昭和53年)に、従来の充填断熱工法の欠点(壁胎内結露、断熱不足、すきま風など)を解消するため、梁、柱などの木造住宅の主要構造部を、断熱材「スタイロフォーム」を用いてスッポリ覆ってしまう断熱工法をダウ化工が開発しました。
これが後のSHS工法であり、日本で初めて「木造住宅の外断熱工法」となりました。
SHS工法 は、その断熱の性能の暖かさ、工法の合理性が多くの方に認められ、また絶え間ない改良により、非常に完成度の高い高断熱・高気密工法となりました。これまで10,000棟以上の実績があります。
平成4年の省エネ法改正時には、その実績と性能が認められて、「住宅の新省エネルギー基準と指針」に取り上げられました。 現在の「平成28年省エネ基準」では、充填断熱工法との性能差が明確に数値で差別化され 外断熱工法の優位性が公に認められています。
SHS外断熱工法の歴史
- 1962年(昭和37年)
- スタイロフォームの製造・販売開始
- 1973年(昭和48年)
- 第一次オイルショック
- 1977年(昭和52年)
- 北海道にナミダダケ(住宅が腐る)騒動発生 住宅省エネ基準告示
- 1978年(昭和53年)
- スタイロフォームを用いた木造住宅の外断熱工法を開発 第二次オイルショック
- 1979年(昭和54年)
- スタイロフォーム2層張り工法を特許出願
- 1982年(昭和57年)
- スタイロフォーム100mmの外断熱「 100システム住宅 」を開発
- 1984年(昭和59年)
- 外断熱100システムの名称をSHS(スタイロハウスシステム)に変更
- 1988年(昭和63年)
- 北海道SHS会発足
- 1989年(平成1年)
- SHS-3 特許出願
- 1992年(平成4年)
- SHS、SHS-2による気密評定取得 住宅の新省エネ基準告示
- 1995年(平成7年)
- SHS-3 気密評定取得
- 1999年(平成11年)
- 住宅の次世代省エネ基準告示
- 2000年(平成12年)
- 次世代型SHS、評定取得
- 2002年(平成14年)
- 性能表示等級4取得 防耐火認定取得
- 2006年(平成18年)
- 北方型住宅への取り組み
- 2014年(平成26年)
- スタイロフォーム FG発売
スタイロフォームについて
スタイロフォームを開発したのは、世界最大級の化学メーカー、ダウ・ケミカル(米)です。
日本では1962年から販売されており、全世界で高い評価を得ている断熱材のトップブランドです。
SHSで用いられている断熱材スタイロフォームの特長は、
水を吸収しない
軽くて、丈夫
加工が簡単
優れた断熱性能
様々な種類の断熱材
リサイクルが可能
商品の環境対応
高い品質管理
といった優れた特性があります。
詳しくは、デュポン・スタイロの製品紹介ページ
(https://www.dupontstyro.co.jp/styrofoam/feature.html)
(「スタイロフォームの特長」ページ)
をご覧ください。