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北海道でも基礎断熱住宅にシロアリ?対策はどうする?

2020.11.05家づくりのヒント

シロアリは北海道にもいる!


シロアリというと、暖かい地域で住宅に被害を及ぼすというイメージで、北海道にはいないと思っている人が多いかもしれません。名前はアリですが、実はゴキブリに近い仲間です。

建物を食べるシロアリが国内で主に4種類ある中で、ヤマトシロアリは沖縄、九州、四国、本州と、北海道の道南、道央、一部道北まで幅広く生息しており、道内の住宅もシロアリ被害に遭っています。大地震の際に倒壊した建物を調べてみたら、シロアリの食害被害に遭っていて、柱の強度が落ちていたことも倒壊した原因の1つだったというケースもありました。知らないうちにシロアリがあなたの住宅にも侵入している可能性があるのです。

害虫駆除や防腐工事を専門に行う会社の話によると、札幌市内だけでもシロアリ被害に関する相談が年間数十件あるそうです。相談するところもわからない方や、北海道のシロアリがいないと思い込んでその被害に気づかない人なども含めれば、実際の被害は年間数百件あるという見方もあります。

道内に生息するヤマトシロアリは、九州に住む同種に比べて、寒さに強いという特徴があります。そして基礎断熱の住宅は、床下空間が冬でも氷点下にならないので、一度入り込んでしまうと追い出すのが難しくなります。札幌には駆除会社があり、薬剤をまいたり毒餌を食べさせるなどの方法で駆除しますが、この駆除方法だけで数十万円かかります。さらに建物の柱などに食害があれば、交換費用を別に見積もる必要もあります。

写真提供:デュポン・スタイロ(株)

基礎断熱の住宅は、基礎断熱材にシロアリが蟻道(ぎどう)と呼ばれるトンネルを作って土台や柱などの木材に到達しようとするケースが多く、特に注意が必要です。

ちなみに、建築後10年以内にシロアリ被害に遭っても住宅瑕疵(かし)保険は適用されません。なぜなら、瑕疵(かし)保険は建物の耐震性や耐久性にかかわる重大な欠陥に対して適用されるからです。つまり、シロアリ被害への対策は消費者の「自己責任」ということになります。

写真はイメージです

消費者がガーデニング用に設置した枕木からシロアリが出てきて被害に及ぶ事例もあります。

本物の枕木は、透水性の良い砂利の上に敷かれていますので、雨が降っても比較的乾きやすく、薬剤処理をしていれば10年以上その効果が持続するそうです。しかし、ガーデニングでは湿った土の中に埋められます。そのため、枕木はジメジメした環境となり、シロアリが好みやすいのです。シロアリは枕木を食い尽くしたら、次の餌を求めて移動します。それが住宅本体だったら大変ですね。そもそも、埋めてある枕木を取り出して、再び薬剤処理をするなんて大変です。

大切な住宅をシロアリから守るために

スタイロフォームATの働き

さて、大事な住宅にシロアリを寄せ付けないためにはどうしたらいいのでしょうか?

北海道SHS会に断熱材の開発、供給を行っているデュポン・スタイロ株式会社は、十数年前から防蟻剤入りの基礎断熱材「スタイロフォームAT」を発売しています。

高温多湿でシロアリが生息しやすく、種類も多い沖縄で通常の基礎断熱材と比較実験を行ったところ、設置から十数年経ってもスタイロフォームATにはシロアリが寄りつかず、防蟻剤の効果が実証されました。この防蟻剤は断熱材に含まれており、雨などでも流失せず、また大気中にも飛散しないようにできています。だから長期間防蟻効果が持続するのです。そのため、安全性を気にする方にも積極的にお勧めできます。

メーカーが指定する施工法で万が一シロアリの被害に遭った場合は、保険金が出ます。自信があるからできるのです。

既に標準採用しているSHS会会員も

北海道SHS会では、既にスタイロフォームATを標準採用している会員もいます。通常の基礎断熱材に比べれば高価ですが、シロアリの駆除費用が将来にわたってかからないと考えればむしろ割安。ある会員工務店では、「大手メーカーでもシロアリ被害は発生しているが、恥ずかしいこととして隠している。当社では過去1度だけシロアリの被害に遭ったが、外壁を引き剥がしてシロアリの食害を徹底的に調べ、二度とそのような被害に遭わないようにスタイロフォームATを標準採用することにした」と話しています。

昨年は、会員がスタイロフォームATの勉強会も開きました。沖縄にも行ってその実験の様子も見学しました。

シロアリの被害が心配になる方は、北海道SHS会の会員に一度ご相談ください。