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グリーン住宅ポイントがスタート!

2020.12.23家づくりのヒント

「グリーン住宅ポイント」がスタートしました。正式には、2021年1月中旬に招集予定の国会で第3次補正予算案が成立することが条件となりますが、今年12月15日以降に契約した新築住宅や住宅リフォームなどが対象となりますので、”もう決まったもの”として目を皿のようにして読んでくださいね。

グリーン住宅ポイントは、住宅を建てると最大で100万円分のポイントがもらえるというおいしい制度です。新聞やテレビのニュースで知った方も多いと思います。「なんか似たような制度を聞いたことがある」と感じた方もいるんじゃないですか?

 

最大100万ポイント!今までの住宅ポイントとの違い

次世代住宅ポイント(既に制度は終了しています)

 

そう、今までは住宅エコポイント、次世代住宅ポイントと住宅を新築したときにもらえるポイント制度がありました。1ポイント=1円相当として、1戸につき30万~35万ポイントがもらえるというもの。住宅リフォームも対象となりました。いずれも景気対策として、そしてエコ住宅や耐久性の高い住宅の普及という目的もあり、期間を限定して実施されていました。

グリーン住宅ポイントは、コロナ渦で落ち込んでいる景気対策という面と、Withコロナ時代のキーワードともなっている感染拡大を予防する生活スタイル「新しい日常」への対応を進める狙いがあります。

住宅新築で最大100万ポイントがもらえるという点で今までの住宅ポイント制度に比べて「大盤振る舞い」な感じです。ただし、100万ポイントもらえる人は条件がいろいろつきます。

新築時のグリーン住宅ポイント

 

長期優良住宅やZEH、低炭素住宅といった高性能で耐久性の高い住宅を新築すると40万ポイント、さらに、○東京、神奈川、千葉、埼玉から他地域の移住 ○子どもが3人以上いる ○三世代同居住宅 ○土砂災害特別警戒区域などから安全な場所に移住 -のいずれかにあてはまると60万ポイント加算されて100万ポイントになります。性能の高い住宅は、北海道SHS会の会員なら問題なく建てられますが、移住や子どもがたくさんいるなどの条件は、家を建てるお客さまの事情なので、当てはまらない方の方が多くなると思います。まあ、40万ポイントもらえるだけでも十分ありがたいですよね。

住宅リフォーム時のグリーン住宅ポイント

 

このほか、住宅のリフォームで最大30万ポイント(若年層は条件付きで最大60万ポイント)、賃貸住宅を新築すると10万ポイント/戸がもらえます。

 

もらったポイントは、後日発表される商品リストと交換するか、追加工事費用に充てることができます。交換対象の商品として挙げられているのは、

  • ○ 「新たな日常」に資する商品
  • ○ 省エネ・環境配慮に優れた商品
  • ○ 防災関連商品
  • ○ 健康関連商品
  • ○ 家事負担軽減に資する商品
  • ○ 子育て関連商品
  • ○ 地域振興に資する商品

 

-となっています。実は、「『新たな日常』に資する商品」以外は、今年11月まで商品交換を実施していた次世代住宅ポイント制度と全く同じです。ですから、大型テレビやパソコン、ロボット掃除機やドラム式乾燥洗濯機、冷蔵庫や電子レンジなどの高価格帯の商品から、トイレットペーパーやジュースまで選ぶのに困るほどの品数が交換対象商品としてホームページに掲載されると思います。

 

追加工事の詳しい中身は決まっていない

玄関横に手洗い場を作るのは、追加工事として認められるかも(あくまでも予想)

 

追加工事は、「新たな日常」に資する追加工事か、防災に資する追加工事のどちらかが対象となります。次世代住宅ポイント制度で追加工事は対象外でしたので、この追加工事の詳細な内容ははっきりとはわかりません。「新たな日常」に資する追加工事の一例として、「ワークスペース設置工事」「菌・ウイルス拡散防止工事」「家事負担軽減に資する工事」などが書かれていますので、その文言をもとにあれこれ想像するしかないですね。

 

なお、グリーン住宅ポイント制度の最新情報については、国土交通省のページ(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000181.html)をご覧ください。

住宅内のコロナ感染対策に換気はどれほど有効か?

2020.12.04家づくりのヒント

新型コロナ感染第3波が押し寄せている

コロナ感染は現在第3波が押し寄せている

第3波と言われる新型コロナウイルスの感染拡大が全国規模で広がり、なかでも北海道は連日感染者数が200人を超え、10万人あたりの感染者数は30人前後と全国最悪レベルです。「換気が重要」と言われるようになり、これから家を建てる人は住宅の換気について気になる人が多いと思います。

真冬の北海道で窓を開けて換気するのはツライものがある

しかし、真冬日が続く冬の北海道では、積極的に換気をするために窓を開けることは現実的な話ではありません。たとえば旅客機の中では1時間あたり20回というものすごい量の換気を行っていますが、住宅は法律上1時間あたり0.5回で十分ですし、それでシックハウス症候群などの問題も解消できることがわかっています。

家族が集まる時は換気の量を増やすこと

北海道大学大学院工学研究院の林基哉教授によると、感染防止のため必要な換気量について、厚生労働省では機械換気で1人あたり30m3/時、窓開け換気の場合は換気回数2回/時以上(30分に1回以上、数分間程度、窓を全開する)としていますが、確実に感染が防げることを裏付けるデータは今のところないということです。それでも、感染リスクを減らすことは確かだと思います。

すでに外気温が下がっている北海道の冬に、寒さや雪の吹き込みを我慢して窓を開けるのは、けっこう無茶ですよね。天候や室温とのバランスを考えながら無理のない範囲で行うのがいいと思います。

住宅の場合、家族がそろう食事の時間や来客時など感染リスクが高くなる時と、そうでない時があります。そこで、ふだんの生活ではセントラル換気システムを24時間運転して0.5回/時の換気量を確保することで十分。感染リスクが高い時に窓を開けるなどして換気量を増やす、というのがコロナ予防の基本的な考え方です。

では窓を開けずに、一時的に換気量を増やす方法はあるのでしょうか?ひとつには、1.0回/時の換気能力を持つ高性能なセントラル換気を採用する方法があります。一般的には住宅の床面積はだいたい40坪(132m2)以下になると思いますので、1.0回/時以上の能力がある換気システムは、カタログや商品情報サイトに書いてある対応する住宅面積が80坪以上あるハイパワーな製品を選べば良いことになります。

CO2濃度の上昇で自動運転するレンジフード

 

最近では、CO2濃度の上昇に応じて自動運転するレンジフードも発売されました。これなら、食事時に密になりやすいダイニング回りの空気汚染状況を自動的に感知して動くので安心です。

(株)キムラ(本社札幌市)が発売するダクトレス熱交換換気「エアセーブ」

さらに、少し予算を足せばセントラル換気以外にリビングダイニングに“局所換気”を設置する方法があります。「3密回避型換気」とでも名づけていいかもしれません。たとえば、一定時間ごとに給気と排気が切り替わる熱交換型換気設備、俗に言われるダクトレス換気でしょう。換気量を増やしても、熱交換換気の機能の1つである室温低下を抑える効果が期待できるので、寒い北海道の冬に我慢を強いられる心配が減ります。

隔離室は個別換気

さて、感染者の急増により、札幌では感染がわかっても自宅待機せざるを得ない人が増えました。自宅待機の場合の配慮は何ができるのでしょうか。林教授によると、次のようになります。

住宅の中に1人感染者がいると、家族全員が感染してしまう恐れがあります。

そこで、感染者、または濃厚接触者が住宅にいる場合は、強制排気設備のある個室で過ごしてもらうことになります。強制排気設備がない場合は、浴室・トイレ用の換気装置を取り付けて室内を陰圧(圧力を他の部屋よりも低くすること)にし、換気を常時運転するというものです。

このほか、乾燥した環境で感染リスクが高まると言われていますが、数値的な確かな根拠はないようです。高湿度での感染例も多いからです。インフルエンザ予防の観点を考えると、当面は湿度40%以上を維持するのが無難ということになります。

北海道SHS会は、高断熱・高気密の技術と全室暖房、24時間換気をセットで導入し、会員はこれまで質の高い家づくりを30年数年続けています。これから家づくりを検討される方は、お近くの北海道SHS会会員工務店にお気軽にご相談ください。