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消費税率10%で役立つ、住宅取得の支援策

2019.11.21家づくりのヒント お知らせ

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消費税率10%の影響―負担増は住宅2000万円で40万円

2019年10月から消費税が10%に引き上げられました。消費税率の引上げは、5%から8%になった2014年4月以来で、5年6ヵ月ぶりのことです。

その影響は高額な買い物ほど大きく、2000万円の住宅を取得しようとすると40万円もの負担増になります。ただ、住宅購入については増税後のほうがオトクになるいろいろな支援策が用意されました。むしろ今がチャンスかもしれません。

今回は、税率引上げ後に住宅を安心して取得できるように、少しでも増税負担が軽減される、現在利用可能な住宅取得の支援策などを5つ紹介します。

支援策1:すまい給付金―収入に応じ最大50万円を給付

すまい給付金修正OL
消費税率10%で住宅を取得した場合に適用される国の支援策として、まず利用したいのが「すまい給付金」です。消費税率8%の時から行われていますが、10%になってからは最大給付額が50万円となり、給付条件となる収入の金額も510万円以下から775万円以下に引き上げられました。入居後すぐに申請が可能で、約1.5〜2ヵ月で現金が振り込まれるという、即効性がある支援策で、各種補助金との併用も可能です。

対象条件
・新築住宅または中古住宅(個人間売買除く)を取得した人が対象で、2021年12月末までに引き渡し・入居が完了していること
・ローンの償還期間が5年以上であることに加え、新築であれば床面積50㎡以上、かつ瑕疵担保保険への加入や、性能表示制度の利用による施工中の検査を受けて、一定の品質が確認された住宅であること

都道府県民税の所得割額と持分割合に応じて、10万〜50万円を受け取ることができる制度で、申請期間は住宅引き渡し後1年以内(当面の間は1年3ヵ月以内に延長)。自己資金のみで新築・購入した場合でも、①50歳以上で収入額の目安が650万円以下②フラット35Sの基準に適合―という追加要件を満たせば対象になります。詳しくは下記「すまい給付金」の案内をご覧ください。
http://sumai-kyufu.jp 

支援策2:住宅ローン減税―所得税の控除期間を13年に延長

住宅ローン減税OL
年収3000万円以下でローンを組んで、新築住宅・中古住宅を取得した人とリフォームを行った人を対象とする「住宅ローン減税」も、減税内容が広がりました。

消費税率8%時は、ローン残高の1.0%を最大10年間にわたって所得税から控除(控除対象となる借入限度額は一般の住宅で4000万円、長期優良住宅と認定低炭素住宅で5000万円)でした。

同10%時は、控除期間を13年間に延長して、最後の3年間は年末のローン残高の1%または住宅購入価格の2%の1/3のいずれか小さい額を控除します。
※ただし、控除期間の延長は2020年12月末まで入居した場合のみ。住宅ローン減税自体は2021年12月末入居までが対象なのでご注意ください。
 
ローン減税の最大控除額より払っている所得税が少ないケースでは、所得税から控除し切れない分は住民税から最大13万6500円が控除されます。
 
対象条件
・床面積が50m2以上、借入金の償還期間が10年以上であることに加え、中古住宅は築20年以内(耐火建築物は築25年以内)または新耐震基準に適合していること、リフォームは工事費100万円以上の大規模修繕や模様替え、耐震改修、省エネ改修、バリアフリー改修など

申請は入居翌年の確定申告時に税務署へ必要書類を提出します。ただ、省エネ改修やバリアフリー改修は、住宅ローン減税とは別のローン型減税が用意されていて、そちらのほうがおトクになる場合も。自己資金のみで行う長期優良住宅・認定低炭素住宅の新築や、耐震・省エネ・バリアフリー改修を対象とした、減税措置(投資型減税)もありますので、どちらがお得になるか計算して申請するのがオススメです。詳しくは下記「住宅ローン減税」の案内をご覧ください。
http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/ 

支援策 3:次世代住宅ポイント―新築で最大35万円相当

家事負担を軽減できる設備の設置にもポイント発行(事務局に登録された型番の製品のみ)
家事負担軽減

一定の性能を持った住宅を消費税率10%で新築・購入・リフォームした人に、さまざまな商品等と交換できるポイントを発行する「次世代住宅ポイント」が、今年6月にスタート。商品交換の申し込みも始まっています。

住宅の新築・購入の対象条件
①断熱等性能等級4または一次エネルギー消費等級4以上(いずれも省エネ基準相当)
②劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2以上
③耐震等級(倒壊等防止、以下同)2以上または免震建築物
④高齢者等配慮対策等級3以上
⑤耐震性のない住宅の建替
⑥家事負担を軽減する設備設置

リフォームの対象条件
①断熱改修
②高効率給湯機や節水型トイレなどエコ住宅設備の設置
③バリアフリー改修
④耐震改修
⑤家事負担を軽減する設備設置
⑥瑕疵保険への加入
⑦インスペクション(住宅診断)の実施
⑧若者(40歳未満)または18歳未満の子どもがいる子育て世帯が既存住宅を購入して税込100万円以上の工事を実施
最大発行ポイント数は30万ポイントを基本として、安心R住宅を購入してのリフォームと若者・子育て世帯のリフォーム(既存住宅購入なし)は45万ポイント、さらに若者・子育て世帯が既存住宅を購入してのリフォームは60万ポイントまで引き上げられます。

ポイント発行申請は、工事請負契約後(リフォームは工事金額1000万円超に限る)から申請可能で、工事完了前にポイント発行を受けた場合には完了報告の提出が必要です。申請期限は予算の消化状況に応じて公表されることとなっていて、遅くとも来年3月末までには締切られる予定です。

すまい給付金や、住宅ローン減税を始めとする税制優遇措置との併用は可能ですが、新築の場合は、地域型住宅グリーン化事業やZEHの補助事業など住宅本体工事を対象とする国の他の補助制度は併用不可となっています。リフォームについては、ポイント発行対象工事と、他の補助制度の対象工事の請負契約が別々であれば併用できます。国の予算が使われていない地方公共団体の補助制度も併用可能です。詳しくは下記「次世代住宅ポイント」の案内をご覧ください。
https://www.jisedai-points.jp

支援策 4:贈与税 非課税枠拡大―良質な住宅で最大3000万円まで

贈与税の表

父母や祖父母などの直系親族から、住宅の新築・購入・増改築のための資金贈与を受けた場合に、贈与税が一定額まで非課税となる「住宅取得資金等に係る贈与税の非課税措置」も拡充されました。
 
2019年4月から20年3月までに新築などを契約して、消費税率10%が適用される場合の非課税枠は、一般の住宅で700万円から2500万円、省エネ基準に適合する住宅や耐震等級2以上の住宅など一定の良質な住宅で1200万円から3000万円に引き上げられています。
 
対象条件
・贈与を受けた年(贈与年)の合計所得金額が2000万円以下で、贈与年の翌年3月15日まで入居すること
・床面積が50m2以上240m2以下であること、増改築は工事費用が100万円以上であること

2021年12月の契約分まで適用になりますが、非課税枠は2020年度の契約で一般の住宅が1000万円、一定の良質な住宅が1500万円となり、2021年度の契約ではさらにそれぞれ300万円引き下げられることになります。詳しくは下記「贈与税 非課税枠拡大」の案内をご覧ください。
http://www.mlit.go.jp/common/001157471.pdf

支援策 5:キャッシュレス・ポイント還元―中小業者のリフォームで5%バック

リフォームはキャッシュレス決済でポイント還元が受けられます
キャッシュレス決済

国が消費増税負担軽減策の目玉としている「キャッシュレス・ポイント還元事業」は、小売店舗対象のイメージがありますが、実はリフォームも対象になります。

中小・小規模事業者の店舗でクレジットカードやデビットカード、電子マネー、QRコードなどによるキャッシュレス決済を行うと、支払い金額の5%(フランチャイズ等は2%)を還元するものです。1ポイント=1円相当でポイント還元する方法のほか、クレジットカードであれば料金引き落とし時にポイント相当分を差し引くカード会社もあります。還元するポイントには1ヵ月あたりの上限設定があります。実施期間は来年6月末までの予定です。
リフォームをお願いする会社が「キャッシュレス・ポイント還元事業」を導入していれば、
キャッシュレス決済でポイントの還元が受けられます。詳しくは下記「キャッシュレス・ポイント還元事業」の案内をご覧ください。
https://cashless.go.jp

最後に―安心できる住宅会社選びが重要です

いかがでしたか?
聞きなれない制度も多く、まして住宅を建てるとなると、他にも考えなくてはいけないことや決めなくてはいけないことがたくさんあります。プランや性能面での提案はもちろんですが、こういった住宅取得の支援策などの利用を積極的に進めてくれるような『予算面でのフォローも嬉しい、安心・信頼してお付き合いできる住宅会社』と出会うことこそが、消費税率の引上げ後でも、夢のマイホーム建設を実現する第一歩になるといえるかもしれません。

北海道SHS会ホームページでは、今後も家づくりにかかわるいろいろな情報を定期的にお知らせする予定です。快適な住まいづくりのご参考になさってください。