「北方型住宅2020」新設‼ 札幌は補助大幅変更
2020.04.06家づくりのヒント お知らせ道が今年度から始める『北方型住宅2020』とは
【空知・南幌町のきた住まいるヴィレッジ。北方型住宅2020は同ヴィレッジの全道展開などを通して普及が進められる予定】
今年3月、北海道のブランド住宅である北方型住宅の基準と、札幌市独自の高断熱・省エネ住宅である札幌版次世代住宅の補助制度に大きな動きがありました。
道の北方型住宅基準では、北方型住宅・北方型住宅ECOの断熱性能と一次エネルギー消費量、耐震性能の基準を強化し北方型住宅の新基準『北方型住宅2020』を新設。北海道が目指すべき、新たな住宅のブランド・目標像として本格的な普及を開始しました。
性能面では、断熱性能=UA値が0.34W以下(北方型ECOは0.38W以下)、一次エネルギー消費量が省エネ基準比20%削減(同省エネ基準以下)、耐震性能が耐震等級2(同等級1)が必須。相当隙間面積=C値1.0cm2の気密性能や、劣化対策、維持管理対策など他の必須基準は北方型住宅ECOから変わらず、BIS有資格者による設計・施工や、きた住まいるサポートシステムへの履歴情報保管も、これまでと同様に行います。
また、推奨基準に追加された“自然災害への対応”は、冬季の自宅避難のため暖房が運転できなくても一定の室温が確保できることや、避難経路の確保、落下物の防止に配慮することなど。“地域の活性化”では市町村の住宅施策に適合するよう配慮することなどを求めています。
道は7月をメドにきた住まいるサポートシステムでの登録・保管を開始する予定です。
札幌版次世代住宅の補助金は住宅完成後に申請
一方、札幌市が独自に定めた「札幌版次世代住宅基準」は、補助制度の仕組みが大幅に変更されました。
今年度からは、工事着手前の「仮申請」と「工事着工時期の制限」がなくなる代わりに、補助金を申請する前に工事を完了し、札幌版次世代住宅基準に適合していることを示すことが必要になりました。補助金の交付申請受付は、第1回が2021年1月6日(水)から1月29日(金)まで。第2回を実施する場合は同年2月3日(水)から2月17日(水)まで。申請は性能レベルに関係なく受け付け、補助金額を総合計し、その額が予算額を上回った場合に抽選を実施します。そのため、抽選となった場合は2回目の申請受付は実施しません。
1戸あたりの補助額は、トップランナーが160万円、ハイレベルが110万円、スタンダードレベルが50万円で、前年度より30~40万円減額されました。ベーシックレベルは補助対象外になりました。