Newsお知らせ

ホーム > お知らせ > SHS工法と併用できる高性能断熱材を北海道SHS会員が道内初施工

SHS工法と併用できる高性能断熱材を北海道SHS会員が道内初施工

2021.10.21その他 お知らせ

スタイロスプレーライトのカタログ

SHS工法と併用し、高断熱住宅の工事が確実にできる断熱材「スタイロスプレーライト」を、デュポン・スタイロ(株)が発売しました。

SHS工法は、板状の断熱材「スタイロフォーム」を柱の外側に張っていく外張り断熱工法ですが、バルコニーがある家など、プランによっては外張り断熱が部分的にやりづらい箇所が発生します。今までは、断熱材を施工箇所に合わせて小さくカットするなどの方法で対応したり、断熱工事会社に依頼して部分的にウレタン吹付断熱を採用していました。

緑豊かな住宅地の現場でした

もっと手軽に大工が施工できる断熱工法を、とデュポン・スタイロは高性能ウレタン吹付断熱工法「スタイロスプレーライト」を開発しました。道内では9月、北海道SHS会会員の(株)丸三ホクシン建設が札幌市内の住宅現場で初めて施工しました。

スタイロフォームFGと同じ高い断熱性能

スタイロスプレーライトは、熱伝導率が0.022W。スタイロフォームの中で一番高性能な「スタイロフォームFG」と全く同じ性能。一般的に使われるグラスウールブローイング400㎜厚相当の断熱性能を180mm厚以下で実現できます。このためSHS工法で施工しづらい箇所にスタイロスプレーライトを部分的に採用しました。

今回初施工した住宅は、1階浴室の真上がバルコニーとなっている設計で、天井ふところが狭く、スタイロフォームを小さく切断して断熱施工をするのはやりづらくなっています。そこでスタイロスプレーライトを採用しました。

デュポン・スタイロ社の社員が、スタイロスプレーライトの施工法について口頭で説明

施工当日は、道内初めてとあってデュポン・スタイロ社から技術指導社員が派遣されました。現場で原料についての説明と、施工前の準備や器具の組み立て方、施工上の注意点などのレクチャーを行い、まずデュポン・スタイロ社員がスタイロフォームに試し吹きをして実演しました。

 

デュポン・スタイロ社の指導の下、大工が試し吹きをしています

次に、丸三ホクシン建設の自社大工が施工準備をし、実際に浴室の天井部分に施工しました。施工面積は約4m2と小さく、90㎜厚の断熱施工は1時間ほどで終了しました。180㎜の断熱厚が必要なため、2回目の施工は原料の発泡が落ち着いた翌日に実施。大工は吹付硬質ウレタンフォームの施工は初めてでしたが、吹付ムラもなく無事施工を終えました。デュポン・スタイロ社の社員も「さすが腕のいい大工はのみ込みが早いですね。今日説明したばかりなのに、その場できれいに施工ができている」と感心していました。

軽量で大工が施工できるのが魅力

大工が浴室部分の断熱施工をしている

 

浴室の断熱施工は1時間ほどで終了

このスタイロスプレーライトは、2つの原料を施工直前に混ぜる2液式と呼ばれる方式。これまでの2液式は、200kg以上ある原液の缶を2つ必要なため、2tトラックに積みこんで現場前に駐め、施工の際はホースを現場まで長く伸ばして行っていました。戸建て住宅の現場では、大がかりな準備が必要なことから断熱工事会社に依頼していましたが、部分的な断熱施工の場合は工事会社側も忙しいので日程の調整などが大変でした。

手で持てる原液入りの缶

これに対してスタイロスプレーライトは、原液が1缶20kg程度、付属品などを含めた一式でも約46kgと軽量でプロボックスなどのライトバンで運べます。さらに現場へ職人が持ち運べる重さなので機動性があり、手順を守れば大工で施工できます。断熱リフォームや新築住宅で部分的にウレタン吹付断熱をしたい場合など、工事を外注せずに自社施工が可能なので、工期の管理がしやすくなります。

施工は、2つの原液にホースとスプレーガンを取り付け、100Vのコンプレッサーとエアードライヤーで吹き付け作業をします。一度に吹き付ける厚さは、90㎜まで。それ以上の厚みがほしい場合は、2日間に分けて吹き付けることを推奨しています。2液式では珍しい第4世代冷媒「HFO」によるノンフロン発泡となっており、環境にやさしいのも特徴です。

SHS工法は、このように新しい資材の開発もあり、常に進化しています。また新しい動きが出てきましたら、ブログでも取り上げる予定です。