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北海道でカーポートの人気が上昇中!選び方をご紹介

2022.07.26暮らし方 お知らせ

今年2月は札幌で記録的な大雪が降りました。古いカーポートが雪の重みで倒壊するなど大きな被害が出ました。一方で、共働き世帯が増えたことで雪かきがたいへんな手間になっています。最新型のカーポートは雪に強く、燃料費をかけずに雪かきの手間を大幅に減らせるため、人気が上昇中です。

そこで、カーポートの選び方をまとめてみました。

カーポートの役割

大雪の中、車を放置するとこんなことに

カーポートがあれば、雨や雪、太陽光から車体を保護し、きれいな状態を長く保つことがでます。

カーポートのメリット(中川製作所のカタログから)

最近は、ロードヒーティングや車庫の代わりにカーポートを採用することで、「雪かきの手間を省き、燃料費もかからない」として人気が出ています。

それでは、カーポート選びはどのようにすれば良いのでしょう?

カーポート選びのポイント

1.雪に強いか

カーポートは、建築基準法施行令第86条第3項に基づく垂直積雪量を考慮し、雪が屋根に乗った状態でも地震力に耐えることが求められています。札幌市内では垂直積雪量140cm(南区の一部は190cm)に耐えうることが必要です。現在はどのメーカーも150cm対応の製品をラインナップしており、200cm対応の製品も各メーカーが揃えています。

参考URL https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/ksd/kijun/sekisetu.html

この垂直積雪量の定義には注意が必要です。雪の比重が0.3と軽めで見積もられているからです。0.3はサラサラとした新雪状態。湿った「ザラメ雪」と呼ばれる場合は0.7を超えることもあり、その場合垂直積雪量で150cm耐えられるカーポートでも70cm程度で設計上の限界を迎えてしまいます。時に雪下ろしが必要となるのは、そのためです。

気温が上昇して古い家の屋根からの落雪で倒壊した昔の木製カーポート

2.使い勝手

柱の数は、使い勝手を左右します。柱が8本以上(片側に4本以上)あると車のドアを開ける時、柱にぶつからないよう間口寸法を広めにとる必要があります。そのため、1台用の間口は3.0m以上の製品が多くなります。

柱4本の場合は、ドアがぶつかる心配がなくなるため、2.7mの製品もあります。1台用であれば柱4本を実現できるカーポートは多くあります。2台用は柱6本が多いが、なかには4本の製品もあります。

一方で2台用カーポートを設置する場合は、車2台分の駐車スペースに玄関までのアプローチ分として60~70cmほど間口を広げれば、車を2台駐車しても独立した通路スペースをカーポート内に確保できます。

玄関前のアプローチスペース(写真右側)を確保するととても使いやすくなります

3.プランの自由度

メーカーでは、一般的な1台用、2台用以外に、3台用や4台用など、豊富なバリエーションを用意してさまざまなニーズに対応しています。

住宅の敷地は整った長方形とは限りません。斜めに接道(道路に接すること)していたり、さらに複雑な形状の場合もあります。カーポートを建物と道路との間に置くことを考えると、こうした敷地条件や建物形状に合うカーポートをプランできれば利便性が高くなります。

4台用カーポート

カーポートは建築面積に含まれますが、建築基準法で「国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物」は対象外と定められています。たとえば、外壁を有しない部分が連続して4m以上で、柱の間隔が2m以上、天井高が2.1m以上であれば建築面積不算入の措置を受けられます。

なお、住宅をプランする時に窓の位置や開き方、あるいは玄関からの動線などに十分配慮する必要があります。たとえば、給湯ボイラー等から出る排気が金属製カーポートの柱や梁に当たると腐食しやすくなります。さらに、外開きの窓がカーポートの柱が置かれる近くに配置されると、避けるために柱の位置をずらすなどの対応が必要となり、費用が高くなってしまいます。

4.デザイン

デザイン性を高めるために、破風のデザインや、カーポートに駐めた車から降りたときに見上げた屋根裏に化粧パネルをつけるなどの工夫をしているメーカーがあります。金属製カーポートでは、丸柱を採用したりするなど、無骨な感じを和らげる工夫をする製品もあります。

破風を木目調にしたアルミ製カーポート

色は、シルバー、黒だけでなく、ホワイト、ブラウンやグレー、木目調などもあります。

木目調の化粧パネルでデザイン性が向上

5.メンテのしやすさ

カーポートは風雪にさらされるため、塗装部のメンテナンスが重要です。金属製の場合、美観を維持するためにも10年に1度は再塗装をした方が良いようです。木製カーポートの場合は、木部の防腐効果を維持するためにも3年に1度の塗り替えを勧めています。ホームセンターで売っている塗料でDIYできます。

大雪時には雪下ろしが必要となります。今年2月には、札幌圏で記録的な大雪が何度もありました。このため、古いカーポートが倒壊したり、比較的新しいカーポートでも破風が破損するなどの被害がありました。

60~70cm以上雪が積もった時は、破風に近い屋根部分の雪下ろしをした方が良いそうです。そこで、カーポートの屋根まで届くアルミ製パイプの除雪器具を発売しているメーカーもあります。巨大なスノーブラシのような形をしており、ヘッド部分で雪をかきおとします。

発売元・三協立山(株)