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住宅情報サイトで住宅省エネ性能を光熱費換算で表示へ

2020.08.31

住宅の省エネ性能を光熱費に換算し、住宅情報提供サイト等で表示する『光熱費換算表示』の導入に向けて、国が動き出しています。早ければ2022年に導入が想定されています。これから家を買い求める消費者にとっても、UA値などの抽象的な数値より比較検討しやすくなることが期待されます。現時点では、注文住宅は対象外ですが、これに刺激を受けて光熱費換算表示を行う工務店が出てくるかもしれません。

光熱費表示をする目的

光熱費換算表示のイメージ

 

国土交通省では6月29 日、光熱費換算表示についてさまざまな観点から検討することを目的に、有識者から成る「住宅の省エネ性能の光熱費表示検討委員会」(田辺新一座長、早稲田大学創造理工学部教授)の第1回会合をオンラインで開催。光熱費換算値の算出方法や表示方法などについて国の方針を示しました。

省エネ性能の光熱費換算表示は、すでに注文戸建て・賃貸アパートにまで拡充されたトップランナー制度による住宅の省エネ化を誘導するとともに、一般ユーザーの省エネ性能に対する関心を高め、温室効果ガス削減を目的とした国際パリ協定のCO2 排出量削減目標を達成することが大きな狙いです。昨年には不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)が国交省の補助事業を活用し、住宅情報提供サイト上の光熱費換算表示について調査・検討を行うなど、官民が連携して準備を進めてきました。

今回の会合では、事務局の国交省住宅局が、改正建築物省エネ法の概要と同委員会の目的について説明。光熱費換算表示は任意で義務化まではいかないことや、注文住宅ではなく分譲の戸建住宅とマンション、賃貸住宅の新築物件を導入検討対象とすること、住宅情報提供サイト以外の物件広告や、注文住宅における省エネ基準適合可否の説明でも同様の表示を推奨すること、誤った計算結果の表示防止や住宅事業者等の負担軽減のため、国の一次エネルギー消費量計算プログラム計算結果に光熱費換算値を自動表示させる必要があることなど、制度の方向性を示しました。

二次エネ消費量に熱源単価乗じ算出

また、制度の論点として①光熱費換算値の計算方法②光熱費換算値の表示方法③売電分の取扱い④燃料単価の設定⑤燃料単価の改定⑥住宅情報提供サイトの広告画面上の取扱い⑦光熱費換算値の名称―の7項目を提示しました。

光熱費換算値の計算方法

このうち、光熱費換算値の計算方法は、建築研究所のWeb プログラムの計算結果シート上で表示される電気・ガス・灯油の設計二次エネルギー消費量(参考値)に各熱源の料金単価を乗じて算出し、表示方法については光熱費換算値のみの表示や、合わせてBELS の★マークを併記する表示などを提案。太陽光発電による売電分の取扱いは、売電量をMJ(メガジュール)で表示、または住宅全体のエネルギー消費量に対する割合を表示する方法を想定しています。

また、燃料単価は電気・ガス・灯油とも統計情報に基づく全国統一単価を設定するか、地域ブロック別の単価を設定するか、2つの方法が考えられています。ただ、地域ブロック別だと単価の安い地域ではエネルギー消費量が多くても他地域より光熱費換算値が安くなるという現象が起こり得るほか、2つの地域で物件を検討する一般ユーザーの混乱を招く可能性も指摘され、全国統一単価とする案が有力です。

早ければ2022年から導入

このほか、住宅情報提供サイトの広告画面上の取扱いについては、光熱費換算値の専用入力項目を設け、換算値は年額表示が基本です。表示位置などは各サイトが最終判断することになるそうです。

同委員会は今年9月7日に第2回、10 月上旬に第3 回の会合を開いた後、10 月中旬頃には各論点などの検討結果を取りまとめる予定です。住宅情報提供サイトでの光熱費換算表示は、早ければ分譲マンションで2022 年1月頃、分譲戸建住宅で同年4月頃、賃貸住宅で同年10 月頃の導入を見込んでいます。