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災害に強い家づくり「レジリエンス住宅」

2022.10.05
北海道で自然災害による被害が増加しています。2016年台風10号による大水害や、2018年の北海道胆振東部地震による液状化被害とブラックアウト…。こうした被害リスクを軽減できる「レジリエンス」という新しい考え方で家づくりを行う動きをご紹介します。

 

レジリエンスという考え方

2011年3月11日の東日本大震災以降、住宅・建築業界で徐々に浸透してきた言葉の一つが“レジリエンス”。

“レジリエンス(resilience)”とは、回復力や復元力、弾力といった意味の英語。住宅・建築では主に1.災害時に被害を最小限に抑えるための備え 2.被災してもできるだけ早い復旧を可能にする備え―などの意味で使われています。

 

近年、日本では毎年のように自然災害で大きな被害があります。今年3月には最大震度6強を記録した福島沖地震、6月に同6弱を記録した能登半島沖地震、7月から8月にかけて東北を中心に河川の氾濫を引き起こした局地的豪雨などがありました。道内でも6月に大雨で旭川市内の河川が氾濫、8月には宗谷地方北部で最大震度5強の地震が発生しました。わたしたちは、いつどこで大きな災害にあうかもしれないのです。

日本で大地震が増えています

大地震も局地的に起こる大雨や竜巻も、どこでいつ起こるかを正確に予知することは今のところ不可能です。そこで、被害リスクを最小にし、被災した後にいち早く復旧できる家づくりを考えていく必要があります。

建築業界ではレジリエンスというキーワードを、自然災害への備えに加え、ヒートショックや熱中症、転倒など健康リスクへの備えと、創エネ・蓄電といったエネルギー喪失リスクへの備えも含めた広い概念として捉えています。

ヒートショック対策もレジリエンス住宅に必要です

健康リスクへの備えは、いまだ収束が見通せないコロナ禍や、熱中症・ヒートショックといった夏の暑さ・冬の寒さによる室内での健康被害などを最小限に抑えるという意味です。

エネルギー価格はどれも上昇傾向です

 

また、エネルギー喪失リスクへの備えは、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した電気・ガス・灯油の大幅な価格上昇などが背景にあります。

今後の自然災害では、避難所に長期間いるのではなく、なるべく在宅避難で済ませたいという人が増えてくることも予想されます。そのために、自宅が災害に遭った後も安全で快適に暮らせる備えが必要です。

 

大手は専用商品で安心をアピール

レジリエンスという言葉が徐々に浸透してきたことで、全国大手のハウスメーカーを中心にレジリエンス住宅を商品化する動きが出てきました。

住友林業ホームページより

例えば住友林業では、地震に強い構造体に太陽光発電や壁掛け型の蓄電盤、雨水タンク、停電時に自動点灯する保安灯などの災害対応設備を備えた『レジリエンス プラス』を2016年から発売しました。一条工務店では水密性が高い窓や逆流防止弁付きの配水管などを採用した耐水害住宅を2021年に開発。さらに耐震等級3を上回る構造体と太陽光発電や蓄電池なども導入した住宅を『総合免災住宅』としてアピールしています。このほか、セキスイハイムやパナソニックホームズなども商品を発売しています。

しかし、レジリエンス住宅は特別なものではありません。

スタイロフォームを外壁に張って堅固に建てるSHSの家は、高断熱・高気密で家の中の温度差がほとんどなく、冬に暖房が停止しても温度低下が緩やかにすむメリットがあります。これに、太陽光発電や蓄電池、あるいは抗ウイルス建材など、新しい設備・建材を取り入れた家づくりを行えばレジリエンス力の高い家になります。

赤字部分がレジリエンス性に関わる部分

北海道も「北方型住宅2020」という独自の性能基準を設ける中で、レジリエンス性に注目し、基準の中に加えています。たとえば、求められる4つの基本性能の中に「安心・健康」を設定し、「地震時の倒壊を防ぎ、冬季の自宅避難のため無暖房でも一定室温を確保・建物内での避難経路確保、落下物の防止」を求めています。

もっと身近な対策もあります。

たとえば、燃料を備蓄しやすく、電気を使わずに暖房できる薪ストーブやペレットストーブ、そして石油ポータブルストーブもレジリエンス力を高めるアイテムです。

ライフラインを確保することがレジリエンス力を高めることになる

リスク分散という意味では、暖房、給湯、調理を1つの熱源にまとめず、たとえば電気・ガス・灯油と違う熱源を使うことも大きな意味があります。

 

地震対策は耐震等級とハザードマップがカギ

自然災害の中でも発生の予測が困難な地震への備えは、地盤がしっかりしている安全な土地に、高い耐震性を確保した構造体を建てることが大原則です。

土地を選ぶ際には、1.液状化 2.土砂災害 3.津波 の3つのリスクは確認しておきましょう。いずれも市町村で公表しているハザードマップを見れば、液状化が起こる可能性や、土砂災害の危険がある場所、津波の浸水想定区域などを確認できます。

地盤調査会社も液状化危険度などの情報を提供している

可能な限りリスクの小さい土地を選ぶことが重要ですが、リスクがある場合は、対策を取ることが必要です。例えば液状化リスクのある土地に建てる場合は、ベタ基礎(耐圧版)に加えて杭工法を採用するなどの対策を行います。

 

できればクリアしたい耐震等級3

木質構造の専門家であるJ建築システム(株)社長の手塚純一氏(工・農学博士)は「新築でもリフォーム・改修でも耐震等級3は標準と考え、さらにそれ以上の性能を目指すべき」と話しています。

過去の大地震を振り返ると、地震の揺れの強さを表す加速度(gal・ガル)は、1995年の阪神・淡路大震災で891ガル、2016年の熊本地震で1580ガル、2018 年の北海道胆振東部地震で1504ガルと、建築基準法で想定されている300~400ガルを大きく上回っています。耐震等級3は、法律で求められる耐震性の1.5倍の強度があります。これを実現するためには、間取りに制限が出るほか、設計費用もアップしますが、幅広い安心のためにはクリアしておきたい水準だと言えます。

地震対策としては高い耐震性に加え、制震・免震部材の採用も一つの方法です。制震は地震による揺れを吸収する部材を施工して建物の損壊を防ぎ、免震は建物の基礎と上部構造との間に地震の揺れが直接伝わることを防ぐ装置を設置し、建物の損壊を防ぎます。

制震部材は施工も比較的簡単で、1棟あたりのコストも数十万円程度で済むことから、標準仕様としている住宅会社もでてきています。

 

浸水を防止・軽減する設計で水害リスク減らす

豪雨被害も近年の国内で頻発しています。今年8月中旬に道南で激しい雨が降り、住宅などの建物に浸水被害が相次いだように、水害は道民にも身近な災害になっています。

まずは予想される浸水の深さなどの水害リスクをハザードマップで必ず確認しましょう。購入予定の土地が市町村の水害ハザードマップ上にある場合、重要事項として売り主が買い主に説明することが法律で義務化されています。

建物への対策としては、例えば基礎に排水用のスリーブを通し、土間面にも水勾配をつけておけば、床下浸水が発生してもスムーズに排水できます。

1階が水没するような想定以上の雨量への備えとしては、リビングや水回りを2階に配置して在宅避難を可能にした間取りや、トップライトなど屋根への脱出窓の確保等もあります。機器が1階に配置されていると、床上浸水ですべて使えなくなる危険性もあります。そこで、水回り機器や給湯・暖房機器、蓄電池等の設備を可能な限り2階以上に設置することも考えられます。

 

太陽光発電でブラックアウトに備える

2018年北海道胆振東部地震では、ほぼ北海道全域が停電になる「ブラックアウト」を経験しました。特に地震の大きな被害がなかった道東・道北でもブラックアウトによる2次被害が問題となりました。

こうした予期せぬ事態に備え、エネルギーを一定時間自力で確保できる設備を導入することは今後考える必要があります。

たとえば太陽光発電。晴れていれば家庭内の電力を完全に自給できます。これに蓄電池を組み合わせれば、悪天候時や夜間でも発電した電力を使うことができてより安心です。

スマートeチェンジで非常時には外部電源に切り替えられる

今住んでいる家で対策するには、ハイブリッド自動車やポータブル発電機から電源を供給するという選択肢もあります。「スマートeチェンジ2」(発売元・キムラ)は、トヨタなどのハイブリッド自動車と接続し、ハイブリッド自動車から供給される100V電力を家庭内に引き込む分電盤の役割を果たします。ポータブル発電機も使えます。スマートeチェンジ2は、10万円で買えるのもメリットです。

太陽光発電とEVがあれば、停電時も安心だ

普及が始まったEV(電気自動車)とV2Hを組み合わせれば、電気自動車を大型蓄電池として活用できます。今年発売された日産自動車の軽EV「サクラ」は20kW/hの蓄電池を内蔵しています。ふだんはサクラを買い物や子どもの送り迎えなど移動の手段として使用し、災害時はフル充電していれば蓄電池として4人家族で2~3日程度使えます。これに太陽光発電を組み合わせて発電した電気でEVに充電することもできます。

このほか、「エネファーム」や「コレモ」は、オプション機器の使用で発電停止中に停電してもシステムの起動、発電が可能です。

給湯は、停電時も使える石油給湯器があります。停電時には瞬時に専用バックアップ電源に切り替えて4人家族が1日1回、計3日間給湯・シャワーを利用できます。このほかヒートポンプ給湯器のエコキュートは、貯めたお湯を停電時に生活用水として使えます。

 

断熱強化もレジリエンス対策の1つ

最後に、断熱強化も重要なレジリエンス対策です。東日本大震災の時、仙台の高断熱住宅で停電のため暖房が使えなくなっても室温を10度以上に維持できたという話があります。北海道のような寒冷地で冬に災害が起きて暖房が止まったら、省エネ基準に達しない古い住宅では室温が急速に低下し、体調を崩す危険性もあります。

一方、断熱等性能等級6・7レベルの住宅になると、冬場に無暖房でも室温の落ち方が緩やかになり、1枚厚着をするだけで寒さをしのげる可能性が高くなります。断熱強化はいざというときに寒さから住人の命を守ってくれる可能性があります。

北海道SHS会でも、今後は断熱等級6・7の住宅作りを推奨する技術研修会などを開き、一歩進んだ家づくりに取り組んでいきたいと考えています。

北海道でカーポートの人気が上昇中!選び方をご紹介

2022.07.26

今年2月は札幌で記録的な大雪が降りました。古いカーポートが雪の重みで倒壊するなど大きな被害が出ました。一方で、共働き世帯が増えたことで雪かきがたいへんな手間になっています。最新型のカーポートは雪に強く、燃料費をかけずに雪かきの手間を大幅に減らせるため、人気が上昇中です。

そこで、カーポートの選び方をまとめてみました。

カーポートの役割

大雪の中、車を放置するとこんなことに

カーポートがあれば、雨や雪、太陽光から車体を保護し、きれいな状態を長く保つことがでます。

カーポートのメリット(中川製作所のカタログから)

最近は、ロードヒーティングや車庫の代わりにカーポートを採用することで、「雪かきの手間を省き、燃料費もかからない」として人気が出ています。

それでは、カーポート選びはどのようにすれば良いのでしょう?

カーポート選びのポイント

1.雪に強いか

カーポートは、建築基準法施行令第86条第3項に基づく垂直積雪量を考慮し、雪が屋根に乗った状態でも地震力に耐えることが求められています。札幌市内では垂直積雪量140cm(南区の一部は190cm)に耐えうることが必要です。現在はどのメーカーも150cm対応の製品をラインナップしており、200cm対応の製品も各メーカーが揃えています。

参考URL https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/ksd/kijun/sekisetu.html

この垂直積雪量の定義には注意が必要です。雪の比重が0.3と軽めで見積もられているからです。0.3はサラサラとした新雪状態。湿った「ザラメ雪」と呼ばれる場合は0.7を超えることもあり、その場合垂直積雪量で150cm耐えられるカーポートでも70cm程度で設計上の限界を迎えてしまいます。時に雪下ろしが必要となるのは、そのためです。

気温が上昇して古い家の屋根からの落雪で倒壊した昔の木製カーポート

2.使い勝手

柱の数は、使い勝手を左右します。柱が8本以上(片側に4本以上)あると車のドアを開ける時、柱にぶつからないよう間口寸法を広めにとる必要があります。そのため、1台用の間口は3.0m以上の製品が多くなります。

柱4本の場合は、ドアがぶつかる心配がなくなるため、2.7mの製品もあります。1台用であれば柱4本を実現できるカーポートは多くあります。2台用は柱6本が多いが、なかには4本の製品もあります。

一方で2台用カーポートを設置する場合は、車2台分の駐車スペースに玄関までのアプローチ分として60~70cmほど間口を広げれば、車を2台駐車しても独立した通路スペースをカーポート内に確保できます。

玄関前のアプローチスペース(写真右側)を確保するととても使いやすくなります

3.プランの自由度

メーカーでは、一般的な1台用、2台用以外に、3台用や4台用など、豊富なバリエーションを用意してさまざまなニーズに対応しています。

住宅の敷地は整った長方形とは限りません。斜めに接道(道路に接すること)していたり、さらに複雑な形状の場合もあります。カーポートを建物と道路との間に置くことを考えると、こうした敷地条件や建物形状に合うカーポートをプランできれば利便性が高くなります。

4台用カーポート

カーポートは建築面積に含まれますが、建築基準法で「国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物」は対象外と定められています。たとえば、外壁を有しない部分が連続して4m以上で、柱の間隔が2m以上、天井高が2.1m以上であれば建築面積不算入の措置を受けられます。

なお、住宅をプランする時に窓の位置や開き方、あるいは玄関からの動線などに十分配慮する必要があります。たとえば、給湯ボイラー等から出る排気が金属製カーポートの柱や梁に当たると腐食しやすくなります。さらに、外開きの窓がカーポートの柱が置かれる近くに配置されると、避けるために柱の位置をずらすなどの対応が必要となり、費用が高くなってしまいます。

4.デザイン

デザイン性を高めるために、破風のデザインや、カーポートに駐めた車から降りたときに見上げた屋根裏に化粧パネルをつけるなどの工夫をしているメーカーがあります。金属製カーポートでは、丸柱を採用したりするなど、無骨な感じを和らげる工夫をする製品もあります。

破風を木目調にしたアルミ製カーポート

色は、シルバー、黒だけでなく、ホワイト、ブラウンやグレー、木目調などもあります。

木目調の化粧パネルでデザイン性が向上

5.メンテのしやすさ

カーポートは風雪にさらされるため、塗装部のメンテナンスが重要です。金属製の場合、美観を維持するためにも10年に1度は再塗装をした方が良いようです。木製カーポートの場合は、木部の防腐効果を維持するためにも3年に1度の塗り替えを勧めています。ホームセンターで売っている塗料でDIYできます。

大雪時には雪下ろしが必要となります。今年2月には、札幌圏で記録的な大雪が何度もありました。このため、古いカーポートが倒壊したり、比較的新しいカーポートでも破風が破損するなどの被害がありました。

60~70cm以上雪が積もった時は、破風に近い屋根部分の雪下ろしをした方が良いそうです。そこで、カーポートの屋根まで届くアルミ製パイプの除雪器具を発売しているメーカーもあります。巨大なスノーブラシのような形をしており、ヘッド部分で雪をかきおとします。

発売元・三協立山(株)

急速に変わる省エネ住宅~ZEH+EVがこれから標準に?

2022.04.25

5月12日予約開始予定のトヨタの最新EV

3月のブログでカーボンニュートラルを戸建住宅で実現するためには、ゼロエネルギー住宅=ZEHを普及させることが不可欠と書きました。一方で、太陽光発電の売電単価が大幅に安くなり、一般的な住宅との建築費差額を売電によって回収することが難しくなりました。

そこで考えられているのが、電気自動車(EV)とZEHをセットで普及させるというもの。この両者は実はとても相性が良いのです。今年6月にも発売されると噂される実質200万円以下の軽EVとZEHなら、セカンドカーを燃料費ゼロ円で使うことが可能になり、家庭の電気代もゼロ円が可能なのです!

今回は、そんな夢のある話を書きます。

 

先月のブログに載せたZEHのイメージイラストをもう一度掲載します。

太陽光発電パネルが屋根に載っているほか、車にホースのようなものがつながっていますね。ホースの先には、ガソリンスタンドの給油機のようなものが。これは、V2H(Vehicle To Home)と言うものです。

 

V2HとEVの関係(日産リーフのホームページから)

V2Hは、電力会社からの電気でEVに充電する機能、太陽光発電パネルからEVに充電する機能、そしてEVから住宅内に電力を供給する機能の3通りの機能があります。たとえば日中車を使わないときは、太陽光発電でバッテリーを満充電することも可能です。燃費ゼロ円で車を走らせるわけです。そして、停電時や災害時には、EVの蓄電池を電源にして家庭内の電気機器を動かすことができます。

日産リーフのホームページから

このEVが家庭用蓄電池の代わりになるというのがポイントです。EVに搭載されている蓄電池の容量は、20~70kWh。軽EVでも20kWhあるので、家庭用の電力ほぼ2日分に相当する電力を蓄えられます。日産リーフの大容量電池タイプだと60kWhありますので、5~6日分は蓄えられます。4年前に北海道を襲った大地震の後、長い時間停電したことをみなさん覚えてらっしゃると思います。大容量の蓄電池を積むEVは、災害時に安心も提供できます。

 

軽EVを実質200万円以下で発売!?

トヨタが5月から発売するEV「bZ4X」

このEVですが、日本の主要自動車メーカーもEV開発を加速させています。トヨタは、昨年12月に30種類ものEVを2030年までに発売し、世界で350万台以上を販売すると発表。その皮切りに5月から「bZ4X」というEVを発売します。補助金を活用すれば、「ハリアー」のような同クラスのハイブリッド自動車と大差ない価格で購入できます。

 

日産「リーフ」

日産は以前からEV「リーフ」を発売していますが、この夏から約10~20万円値下げすることを発表しました。国のEV購入補助金を含めると実質293万円からと300万円を切ります。10kWhの家庭用蓄電池が100万円以上もすることを考えると、日産リーフは蓄電池部分だけでも格安です。そして高級EV「アリア」も発売しました。

 

3年前に発表した日産の軽EVコンセプト

さらに、6月には軽EVを発売すると言われています。国の補助金を含めると実質200万円以下から買えるという噂です。

https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-e502610b72cdc20c7a5ee237580dac03-210827-01-j

ホンダも、2年後の2024年度に軽自動車規格のEVを200万円以下で発売すると発表。当初は商用のバンタイプからスタートしますが、随時個人向け軽EVも発売するようです。

 

軽EVはセカンドカーに最適

北海道では、夫婦共働きで車も2台持ちという世帯が多いと思います。1台はミニバンやSUVで、もう1台は軽自動車やコンパクトカーなど、女性も運転しやすい小型自動車が多いかもしれません。

200万円以下の軽EVが発売されるようになれば、もう1台の車を軽EVにして、お買い物や子どもの送り迎えなどに使い、昼間は自宅の太陽光発電で充電しておくことで、いざというときの安心にもつながります。航続距離は200km以下と予想されていますが、セカンドカーなら問題にはならないでしょう。蓄電池は20kWhとさほど大容量ではない分、6~7kWhの太陽光発電パネル付きのZEHなら、快晴の日に1日で満充電できます。子どもの送り迎えや買い物、パートなどに利用する分には走行距離は1日40~50km以下でしょうから、充電もそんなに時間がかからないはずです。

200万円で大容量蓄電池付き、燃費ゼロ円が可能な夢の軽自動車…これだったら欲しいと思いませんか?仮に太陽光発電を使わず全て深夜電力で充電したとしても、年間12000km走行で充電にかかる電気代は年間2万円ぐらい。ガソリン軽自動車だと、1L=160円としてガソリン代は10万円ぐらいかかりますから、ランニングコストが大幅に安くなります。

北海道SHS会会員が建てる高性能住宅をZEH化するにはだいたい200~300万円ほど追加費用がかかります。補助金をうまく使えば200万円以下で済むかもしれません。V2Hと軽EV購入は、補助金を使っても200万円ほどかかりそうです。

合わせて400万円ぐらいの追加費用で、電気代や燃料費がほとんどかからないZEHとセカンドカーが手に入るとしたらお得だと思いませんか?

そんな夢のような話が、あと数ヶ月で実現するかもしれません。メーカーの正式な発表が待ち遠しいですね。

シロアリより黒アリが困る!?

2021.07.12

害はないのに嫌われる黒アリ

なぜか嫌われ者の黒アリ

北海道にシロアリがいる話は以前に書きましたが、北海道で頭を悩ませるアリは、シロアリよりもトビイロケアリと呼ばれる、どこにでもいる黒アリが多いです。だいたい6月から8月にかけて行動が活発になり、室内に侵入してくることも多くなります。

室内に出てくる黒アリの退治は、そう難しくなく、ホームセンターや薬局などで販売されている家庭用殺虫剤を使えばOK。巣ごと駆除するなら、アリの巣専用の殺虫剤もあります。基礎断熱材に巣を作る例もありますが、専門家によれば、断熱性能が低下するまでの被害には至らないそうです。

ただ、問題は住宅に対する被害ではありません。黒アリは、人に対する害も特にありません。ただ、住まい手にしてみれば、どこから何匹くらい室内に入ってきているのか、かまれたりはしないか、食べ物にたかったりしないかなど、小さな虫=黒アリに対する嫌悪感から大きな不安につながりかねません。

特に問題なのは、新築したばかりの高気密を売りにする高性能住宅。気密性が高い住宅なのに黒アリが入ってくることに納得できないユーザーがいます。「ホントに高気密なの?」と思う人もいます。

高気密住宅でもドアの開閉などをきっかけに室内に侵入する場合があります。高気密住宅と言えども隙間はゼロというわけではなく、小さいアリや虫が侵入する可能性はあります。

 

駆除方法は難しくない

解決策としては、殺虫剤による駆除や、侵入する原因・経路の特定などに加え、1.床下空間などにアリが侵入していないか、定期的に点検を実施してもらう 2.専門業者による駆除―などの対応を住宅会社に求めるのも手です。

黒アリが侵入しやすい経路

札幌や旭川などで施工している基礎工事業者の話では、黒アリの侵入経路として、1.布基礎と防湿コンクリート(捨てコン)との取り合い部分 2.基礎天端と土台の間―の2箇所が多いと言います。建物に対策を施すとしたら、まずこれらの部分を密閉することが必要になるそうです。

黒アリの侵入経路をコーキング(コンクリートの隅の白くはみ出たもの)で塞いだ住宅

布基礎と防湿コンクリートとの取り合いについては、コーキングで密閉する方法があります。黒アリ以外にも、わらじ虫など不快害虫全般の侵入防止を考えて対策した工務店があり、対策後は虫の侵入が少なくなっているそうです。

最初から対策を行っておけば、万が一、どこからか虫が侵入した時にも、「ここまで対策して出てくるのであれば」とユーザーも納得できますね。

黒アリやワラジムシなど不快害虫の侵入対策は、基礎工事業者や害虫駆除業者にも意見を聞きながら、侵入する可能性がある箇所を1つ1つ潰していくしかないようです。

対策に悩んだ際には専門家に相談することがおすすめ。(株)青山プリザーブ:問い合わせTEL 011-882-1722(札幌市清田区平岡3条3丁目1-5)。

テレワークがはかどるアイテムのご紹介

2021.05.31

昨年からテレワーク(在宅勤務)をやり始めた人、意外と多いんじゃないでしょうか。ふだんとは違う環境で仕事をするとなると、緊張したり逆に気が緩んだり。

在宅勤務やテレワークで仕事の能率を上げるには、「リラックスして快適に働ける」ことが大事もしれません。

会社にいるときは、気軽に音楽を聴いたりおいしいコーヒーを飲むことができないことがプチストレスになっていました。自宅なら音楽を聴きながら、お気に入りのコーヒーを飲みながら、仕事ができます。しかし、大切なのはあくまでも仕事に集中すること。

ストレスなく仕事に集中できる、テレワークを快適にするちょっと贅沢なアイテムを紹介したいと思います。

 

○椅子

建築家の宮脇檀(みやわきまゆみ)さんは、「父親はいい椅子に座れ、子どもには座らせるな」と著書で語っていたそうです。

父親専用書斎があれば便利ですが、多くの家ではそんな場所はないと思います。部屋の一角に快適なテレワークスペースを作るのに一番大事なのは、いい椅子を選ぶこと。長時間座っても疲れない椅子が一番いいのです。

でも、これが難しい。家具屋さんでいろんな椅子に座ったことがありますが、なかなかピンとくる椅子には出会えませんでした。

数年前、ソファを買いに行った時のこと。家具屋さんから「実は同じデザイナーのダイニングチェアも座り心地がとてもいいんです。これでずっとくつろげるという人もいますよ」と言われて座ってみたのが、カイ・クリスチャンセンがデザインした「No.42」。その優美なデザインと座り心地が気に入ってしまい、ソファを買うのを止めて椅子をオーダーしてしまいました。

画像は、「https://www.connect-d.com/s/try_sitting/no42/index.html」からお借りしました

60年以上前にデンマークでデザインされたこの椅子。驚くのはデザインよりも座り心地です。事務所の椅子は2時間も座ると太ももの付け根やお尻が痛くなるのですが、この椅子は全然痛くなりません。また、背中がまっすぐ伸びる姿勢に自然となるので腰も痛くなりません。ストレスフリーな椅子です。

コチラの画像も「https://www.connect-d.com/s/try_sitting/no42/index.html」からお借りしました

この椅子は、張地がオーダーできるだけでなく、座面の高さも調節できます。もともと欧米人向けにデザインされているので座面高は46cmありますが、平均身長よりやや低めの私は43.5cmにカットしてもらいました。だから、太ももの角度がちょうど良くて疲れません。クッションの硬さもちょうど良い感じ。

写真のように、背もたれが少しリクライニングできるのもお気に入り。

ダイニングチェアは「1時間も座れば立ち上がりたくなる」、と勝手に思い込んでいたのですが、そうではなかったんです。

オーダーしてから完成するまで約3ヵ月かかりましたが、待った甲斐がありました。

ちなみに道内でオーダーできるのは、

http://www.northfactory.com/ (札幌市西区)

https://blog.goo.ne.jp/yks687 (函館市)

http://www.simplepleasure.jp/ (札幌市中央区)

http://less-style.net/ (旭川市)

https://www.ildono.jp/ (千歳市)

の5店です。

価格は、椅子に使う樹種や張地のランクによっても変わりますが、8万円以上かかります。

 

○コーヒーマシン

現行品のデロンギMagnifica S

今はコンビニで手軽においしいコーヒーが飲める時代。でも、1日に何回も買っていたらお金かかりますよね。

そこで、コーヒーマシンを自宅用に買う人が増えています。一番手軽なのがカプセル式。コンビニや通販などで売っているコーヒーカプセルをセットするだけで手軽においしいコーヒーが楽しめます。

もう一歩進んで、スタバのようなコーヒーを自宅で飲みたい、という人にはデロンギの全自動コーヒーマシンがお勧め。

愛用中のデロンギ旧機種

マシン本体にコーヒー豆は入れておきます。使う時に水と牛乳を用意し、スイッチを入れてボタンを押せば必要な分だけ豆が挽かれてコーヒーが抽出されます。さらに、牛乳をマシンにあるスチーム機能で泡立たせてコーヒーの上に載せればカフェカプチーノのできあがり。自動洗浄機能がついているので、お手入れは最小限で済みます。

 

最近は5万円前後で買える機種もありますので、だいぶお手軽になりました。

 

○Bluetoothスピーカー

写真左がBeoplay P6

音楽を聴きながら仕事。でも、「取引先から電話がかかってきたらどうしよう?」と思っている人もいるでしょう。慌てて電源を切る?いえ、全然必要ありません。自宅の固定電話にかかってきた場合は別ですが、スマートフォンにかかってきたら、そのまま通話ボタンをポチッとするだけで音楽が止まります。

スマホに接続できるBluetoothスピーカーならほとんど備わっている機能です。お気に入りのBluetoothスピーカーでApple MusicやAmazon Musicを聴きながら仕事をしていても、誰にもバレない(笑)のです。もちろん、自分からスマホで電話をかける時も同様。音楽は自動的に止まり、通話が終われば勝手に再開してくれます。

Beoplay P6 ダークプラム色

テレワークのお供にしているのは、B&Oの「Beoplay P6」というBluetoothスピーカー。ダークプラムという限定色が、たまたまNo.42で選んだ張地の色と似ていたので衝動買い。

このスピーカーも、デンマークのデザイナーによるもの。シンプルで美しいデザインです。分厚い単行本ぐらいの大きさですが、音の広がりや響きがとても良く、LDK全体に響き渡るほどの大音量も出ます。価格は高めですが、仕上げも音質も素晴らしいものです。

 

それぞれは、「ちょっと贅沢かな」という品物ですが、仕事しない時でもきっと生活をワンランク上の気分にしてくれるものです。
間もなく夏のボーナスシーズンになりますね。一度家電量販店や家具店に行ってみてはいかがでしょう?