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急速に変わる省エネ住宅~ZEH+EVがこれから標準に?

2022.04.25

5月12日予約開始予定のトヨタの最新EV

3月のブログでカーボンニュートラルを戸建住宅で実現するためには、ゼロエネルギー住宅=ZEHを普及させることが不可欠と書きました。一方で、太陽光発電の売電単価が大幅に安くなり、一般的な住宅との建築費差額を売電によって回収することが難しくなりました。

そこで考えられているのが、電気自動車(EV)とZEHをセットで普及させるというもの。この両者は実はとても相性が良いのです。今年6月にも発売されると噂される実質200万円以下の軽EVとZEHなら、セカンドカーを燃料費ゼロ円で使うことが可能になり、家庭の電気代もゼロ円が可能なのです!

今回は、そんな夢のある話を書きます。

(さらに…)

フラット35が春から変わります

2022.03.09

2022年度のフラット35

 

住宅ローンで全期間固定金利の住宅金融支援機構「フラット35」を検討されている方も多いと思います。道内では北洋銀行、北海道銀行、各種信金などで取扱があり、「アルヒ」「日本モーゲージバンク」など、住宅ローン専用の金融機関では特に力を入れています。

「フラット35」は、高性能住宅に対して金利を安くするサービスを行っています。【フラット35】Sと呼ばれるローン商品で、高断熱、バリアフリー、高耐久などの要件を満たすと一定期間金利が安くなります。また、【フラット35】地域連携型では、子育て支援や中心市街地の活性化など、地方自治体の活性化に役立つ住宅補助制度を行っている自治体と連携協定を結び、その住宅補助制度を利用して【フラット35】を利用する人に対して一定期間金利を安くしています。

この「フラット35」が4月から制度変更を行う予定です。
※実施には国の承認が必要なため、以下の内容は、国会での2022年度予算案の議決が前提となります。

(さらに…)

国が子育て・若夫婦世帯の住宅取得に最大100万円、リフォームは最大60万円補助!

2021.12.06

子育て世代の住宅取得を応援する新制度が始まります

新たな国の住宅補助制度が始まります。

子育て世帯、40代以下の若者夫婦世帯を主な対象にした省エネ住宅の普及促進を目的とした補助制度が始まります。新築だと最大100万円、リフォームでも最大60万円がもらえます。「こどもみらい住宅支援事業」と名付けられ、今年度補正予算案に盛り込まれており、今月の臨時国会召集で審議・成立の後に始まります。

 

対象となるのは、契約・着工ともに今年11月26日から来年10月31日までに行う新築注文住宅、新築分譲住宅の購入と、期間内に契約して工事も完了するリフォーム。新築注文住宅と新築分譲住宅の購入は、18歳未満の子供がいる世帯か、夫婦のいずれかが39才以下であることが条件です。リフォームはすべての世帯が対象となりますが、子育て・若者夫婦世帯は補助額の上限が引き上げられて優遇されます。

 

国土交通省の資料より

注文住宅および分譲住宅の新築・購入の場合の性能要件・補助額は、(1) ZEH(Nearly ZEH・ZEH Oriented含む)に100万円/戸、(2)長期優良住宅・低炭素住宅・性能向上計画認定住宅のいずれかに80万円/戸、(3)住宅性能表示基準の断熱等性能等級4と一次エネルギー消費量等級4に適合(いずれも省エネ基準相当)で60万円/戸。

ZEHは、暖房・冷房・換気など家庭でエネルギー消費する分を、太陽光発電などでエネルギーを創って差し引きゼロにするという住宅です。地球温暖化防止のため期待されており、新築住宅の標準仕様とすることを国が目標としていますが、工事費がかさむために普及が遅れています。その費用を少しでも補うための補助です。

 

北海道SHS会会員の住宅なら、最大130万円もらえるはず

注目は「(3)」です。性能要件は省エネ基準相当ですので、北海道SHS会会員の建てる住宅であれば全て該当するといってもいいでしょう。しかも、住まい給付金との併用も可能ですので、合わせれば60万円+最大50万円で合計110万円相当の補助となります。(2)の長期優良住宅や低炭素住宅の認定を受けていれば、補助金額は80万円+50万円でなんと130万円!この補助金は、早い者勝ちになるかもしれません。

※住まい給付金は、家族構成によって制限となる年収金額が変わります。50万円は、最大金額ですので、年収によっては減額され、もらえない場合もございます。詳しくは、https://sumai-kyufu.jp/をご覧下さい。

 

リフォームの場合は、性能要件として、(1)一定以上の断熱性能を満たす開口部の断熱改修 、(2)一定量以上の断熱材を使用する外壁・屋根・天井・床の断熱改修、(3)太陽熱利用システムや高効率給湯機、節湯水栓などエコ住宅設備の設置―のいずれかに該当することが必要です。

さらにビルトイン食洗機や宅配ボックスの設置など、子育て世帯が家事を効率化するための改修工事、旧耐震基準から新耐震基準に適合させる耐震改修工事、手すり設置などのバリアフリー改修工事、空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置やリフォーム瑕疵保険への加入も補助対象となります。

最大補助額は30万円/戸ですが、安心R住宅を購入してリフォームする場合は45万円/戸に増額されます。さらに、子育て・若者夫婦世帯であれば最大補助額が45万円/戸となり、既存住宅を購入・リフォームする場合には60 万円/戸に増額されます。新築住宅を購入する予算が乏しい子育て・若者夫婦世帯にはとても嬉しい補助金です。

 

来年1月中旬から事業者登録開始予定

補助金の申請は、あらかじめ事業者登録を終えた住宅会社・リフォーム会社等が行いますが、補助金は建て主等に還元します。事業者登録は来年1月中旬から始まる予定です。

なお、契約は事業者が登録前でも可能ですが、着工は事業者が登録後であることが必須条件です。補助金の申請受付は来年3月頃から開始する予定で、予算は542億円。だいたい6~7万戸分ぐらいかと思います。リフォームも対象ですので、大人気になりそうです。予算がなくなり次第締め切られます。

 

問い合わせは、同事業のお問合せ窓口へ(TEL03-6732-8830)。

こどもみらい住宅支援事業ホームページ…https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001053.html

 

北海道で家を建てる時、暖房・給湯用熱源はどう選ぶ?

2021.08.20

東京オリンピックも終わり、夏の暑さも落ち着く

お盆前、北海道は猛暑で毎日寝苦しい夜が続きましたね。また、札幌でも東京オリンピックの熱戦が繰り広げられました。男子マラソンでは、大迫選手の頑張りをテレビで応援していた人も多いかと思います。

札幌ではマラソンが開かれました

それがお盆になってから急に涼しくなり、日によっては肌寒いほどでした。つい先日も、道北で最低気温が一ケタになったことが全国ニュースになったぐらいです。

お盆が明けると、北海道では「さあ!」と言わんばかりにストーブや冬タイヤのテレビCMが始まっています。「あと2ヵ月もしたら雪降るんだな~」と冬支度のことが頭をよぎります。

灯油FFストーブ

ストーブといえば暖房ですが、これから新築する家の暖房を電気、ガス、灯油のどれにするのか(業界用語では熱源選びと言います)というのは、みなさん悩みのタネです。暖房の熱源をどれにするか決まれば、給湯を電気、ガス、灯油のどれにするのかも決まってくるケースが多いようです。

3つのうち、どれがいい?頭悩ませる熱源選び

「アパートでは灯油ストーブだったけど、新築する家ではガスが安いって言うからそうしようか?」とか、「オール電化ってほんとに高いの?」など、これから家を建てられる方は冬の暖房費が安く済むにはどうしたらいいかということが心配になっています。

 

熱源の主流は灯油から電気、そしてガスへ

暖房の熱源別シェアの変遷(北海道住宅新聞社調べ)

業界専門紙の北海道住宅新聞が毎年住宅会社へ行っているアンケートによると、北海道で暖房の熱源は20年ほど前は灯油が主流で9割以上もありました。それからオール電化が普及して電気暖房の比率が過半数まで増え、一気に逆転します。ところが、東日本大震災で原子力発電所が一斉に止まったことから電気料金が何回か値上げされました。そこでガスが増え、現在は3分の2がガスを占めています。

給湯の熱源別シェアの変遷(北海道住宅新聞社調べ)

このように、何を選ぶかは時代とともに変わっていますが、住宅会社は選ぶ決め手を過半数が「ランニングコスト」と答えています。つまり、その時代で一番お得と思える熱源を選んでいるのです。しかし、この先何十年も確実にお得だと予想できる熱源は誰にもわかりません。東日本大震災の前に、原子力発電所が止まって電気料金が高くなることなんて誰が想像できたでしょうか?

エコジョーズ(ガス)はパネル暖房や床暖房で使われる

一方で、暖房は熱源選びのほかに「暖房方式選び」も重要です。パネルヒーター、床暖房、エアコンのような温風暖房、換気暖房、などいろいろあります。暖房方式に関して言えば、ここ20年以上「パネルヒーター」方式が主流です。暖房設備工事店はこのやり方に精通していますし、工事費も比較的安いのが特徴です。このパネルヒーター方式を採用しておけば、ボイラーを替えるだけで違う熱源に対応できます。

性能や使い勝手の向上が著しい寒冷地仕様エアコン

エアコンは性能向上に伴い、冬の電気代が抑えられるようになり、しかも-25℃の厳しい寒さでも暖房できるようになった「寒冷地仕様」エアコンが増えています。

 

暖房選びは、熱源選びが大事なのではなく、暖房方式も含めてトータルで考えた方が良いと思います。主流のパネルヒーター方式、1台で冷房・暖房両方できて導入コストが比較的安価な寒冷地仕様のエアコン、道内でも徐々に増えつつある床暖房方式など、それぞれ快適性や採用する上での注意点も違います。詳しいことは、北海道SHS会の会員工務店にお聞き下さい。SHS工法は、「断熱、気密、暖房、換気」をトータルで研究し、高いレベルでまとめた道内でも有数の「トータルハウジングシステム」。しっかりしたノウハウがありますのでご安心ください。

テレワークがはかどるアイテムのご紹介

2021.05.31

昨年からテレワーク(在宅勤務)をやり始めた人、意外と多いんじゃないでしょうか。ふだんとは違う環境で仕事をするとなると、緊張したり逆に気が緩んだり。

在宅勤務やテレワークで仕事の能率を上げるには、「リラックスして快適に働ける」ことが大事もしれません。

会社にいるときは、気軽に音楽を聴いたりおいしいコーヒーを飲むことができないことがプチストレスになっていました。自宅なら音楽を聴きながら、お気に入りのコーヒーを飲みながら、仕事ができます。しかし、大切なのはあくまでも仕事に集中すること。

ストレスなく仕事に集中できる、テレワークを快適にするちょっと贅沢なアイテムを紹介したいと思います。

 

○椅子

建築家の宮脇檀(みやわきまゆみ)さんは、「父親はいい椅子に座れ、子どもには座らせるな」と著書で語っていたそうです。

父親専用書斎があれば便利ですが、多くの家ではそんな場所はないと思います。部屋の一角に快適なテレワークスペースを作るのに一番大事なのは、いい椅子を選ぶこと。長時間座っても疲れない椅子が一番いいのです。

でも、これが難しい。家具屋さんでいろんな椅子に座ったことがありますが、なかなかピンとくる椅子には出会えませんでした。

数年前、ソファを買いに行った時のこと。家具屋さんから「実は同じデザイナーのダイニングチェアも座り心地がとてもいいんです。これでずっとくつろげるという人もいますよ」と言われて座ってみたのが、カイ・クリスチャンセンがデザインした「No.42」。その優美なデザインと座り心地が気に入ってしまい、ソファを買うのを止めて椅子をオーダーしてしまいました。

画像は、「https://www.connect-d.com/s/try_sitting/no42/index.html」からお借りしました

60年以上前にデンマークでデザインされたこの椅子。驚くのはデザインよりも座り心地です。事務所の椅子は2時間も座ると太ももの付け根やお尻が痛くなるのですが、この椅子は全然痛くなりません。また、背中がまっすぐ伸びる姿勢に自然となるので腰も痛くなりません。ストレスフリーな椅子です。

コチラの画像も「https://www.connect-d.com/s/try_sitting/no42/index.html」からお借りしました

この椅子は、張地がオーダーできるだけでなく、座面の高さも調節できます。もともと欧米人向けにデザインされているので座面高は46cmありますが、平均身長よりやや低めの私は43.5cmにカットしてもらいました。だから、太ももの角度がちょうど良くて疲れません。クッションの硬さもちょうど良い感じ。

写真のように、背もたれが少しリクライニングできるのもお気に入り。

ダイニングチェアは「1時間も座れば立ち上がりたくなる」、と勝手に思い込んでいたのですが、そうではなかったんです。

オーダーしてから完成するまで約3ヵ月かかりましたが、待った甲斐がありました。

ちなみに道内でオーダーできるのは、

http://www.northfactory.com/ (札幌市西区)

https://blog.goo.ne.jp/yks687 (函館市)

http://www.simplepleasure.jp/ (札幌市中央区)

http://less-style.net/ (旭川市)

https://www.ildono.jp/ (千歳市)

の5店です。

価格は、椅子に使う樹種や張地のランクによっても変わりますが、8万円以上かかります。

 

○コーヒーマシン

現行品のデロンギMagnifica S

今はコンビニで手軽においしいコーヒーが飲める時代。でも、1日に何回も買っていたらお金かかりますよね。

そこで、コーヒーマシンを自宅用に買う人が増えています。一番手軽なのがカプセル式。コンビニや通販などで売っているコーヒーカプセルをセットするだけで手軽においしいコーヒーが楽しめます。

もう一歩進んで、スタバのようなコーヒーを自宅で飲みたい、という人にはデロンギの全自動コーヒーマシンがお勧め。

愛用中のデロンギ旧機種

マシン本体にコーヒー豆は入れておきます。使う時に水と牛乳を用意し、スイッチを入れてボタンを押せば必要な分だけ豆が挽かれてコーヒーが抽出されます。さらに、牛乳をマシンにあるスチーム機能で泡立たせてコーヒーの上に載せればカフェカプチーノのできあがり。自動洗浄機能がついているので、お手入れは最小限で済みます。

 

最近は5万円前後で買える機種もありますので、だいぶお手軽になりました。

 

○Bluetoothスピーカー

写真左がBeoplay P6

音楽を聴きながら仕事。でも、「取引先から電話がかかってきたらどうしよう?」と思っている人もいるでしょう。慌てて電源を切る?いえ、全然必要ありません。自宅の固定電話にかかってきた場合は別ですが、スマートフォンにかかってきたら、そのまま通話ボタンをポチッとするだけで音楽が止まります。

スマホに接続できるBluetoothスピーカーならほとんど備わっている機能です。お気に入りのBluetoothスピーカーでApple MusicやAmazon Musicを聴きながら仕事をしていても、誰にもバレない(笑)のです。もちろん、自分からスマホで電話をかける時も同様。音楽は自動的に止まり、通話が終われば勝手に再開してくれます。

Beoplay P6 ダークプラム色

テレワークのお供にしているのは、B&Oの「Beoplay P6」というBluetoothスピーカー。ダークプラムという限定色が、たまたまNo.42で選んだ張地の色と似ていたので衝動買い。

このスピーカーも、デンマークのデザイナーによるもの。シンプルで美しいデザインです。分厚い単行本ぐらいの大きさですが、音の広がりや響きがとても良く、LDK全体に響き渡るほどの大音量も出ます。価格は高めですが、仕上げも音質も素晴らしいものです。

 

それぞれは、「ちょっと贅沢かな」という品物ですが、仕事しない時でもきっと生活をワンランク上の気分にしてくれるものです。
間もなく夏のボーナスシーズンになりますね。一度家電量販店や家具店に行ってみてはいかがでしょう?

道内自治体の住宅補助金を活用してお得に家を建てましょう

2021.05.11

住宅価格は年々上昇していますが、国は「グリーン住宅ポイント」や、「すまい給付金」「住宅ローン減税」など、お得な特典を付けることで新築住宅の着工数が減らないように工夫しています。なぜなら住宅はとても高額な買い物なので、新築住宅が減れば日本の景気にも悪影響を及ぼすからです。

家を建てようとする人にとって、これらの制度を活用することはもちろん大事ですが、さらに活用できる制度があります。北海道内を見渡すと、各自治体でさまざまな住宅用の新築用補助金制度が用意されています。これらもうまく活用して、お得に新築しましょう。今からでも遅くありません!

 

【道央】

札幌版次世代住宅補助制度

道央では、やはり札幌市の補助金が手厚いようです。「札幌版次世代住宅補助制度」は、超高性能住宅の建設で最高160万円の補助金が出ます(応募者多数の場合は抽選)。最近5年間では160万円の補助金が採択された住宅は、7割が当会会員が建てています。住宅用蓄電池や太陽光発電パネルEV(電気自動車)などにも補助金が出るので、最大限利用すれば250万円以上もらうことも可能です。

このほか、お隣の石狩市では39歳以下の若い夫婦を対象に、住宅取得費用として最大60万円の補助を出しています。

沼田町は最大570万円の補助金を大きくPR中

空知では、沼田町の最大570万円をはじめ、8市町で新築住宅に最大300万円以上の補助金が出ます。

後志では、倶知安町で独自基準の高性能住宅に、ニセコ町では高断熱高気密の新築アパートに対して補助金が出ます。

 

【道南】

八雲町は、空家を購入してリフォームすると高額補助金がもらえる

新築ではありませんが、八雲町では指定区域の空家を購入して外壁や屋根、断熱改修工事を町内業者で行う場合に最大で500万円の補助金が支給されます。リフォームに対してここまで高額な補助金が支給される自治体は珍しく、一度検討する価値がありそうです。このほか、平取町、森町、知内町、松前町で地域材を利用した新築住宅に対して100万円~250万円の補助金が出ます。

 

【道東】

オホーツクの滝上町西興部村が新築住宅で最大で500万円近い補助金を出しています。

十勝は移住先として根強い人気

十勝では、移住先としても人気のある士幌町が最大150万円上士幌町が最大250万円の補助金を出しています。このほか、幕別町、大樹町、豊頃町、浦幌町、足寄町で200万円以上の補助金が出ています。

釧路・根室では、標津町の最大300万円が目立っています。

 

【道北】

東川町は、本州からの移住者が多く、人口も毎年増えている

上川では、旭川市で最大420万円の補助金が。ただし、江丹別地区での新築に限られます。

旭川に隣接して人口が増えている東川町では、UA値0.28W以下できた住まいる住宅登録など諸条件をクリアすれば最大350万円東神楽町では古い住宅を取り壊して高性能住宅に建て替える場合、最大40万円、古い住宅を断熱改修して耐震改修もすると最大225万円の補助金が出ます。このほか、下川町、当麻町、美深町では町産材を使用するなどの条件で最大300万円以上の補助金が出ます。

留萌、宗谷では、小平町で最大400万円、苫前町、羽幌町、猿払村、中頓別町、礼文町で最大200万円以上、豊富町、幌延町で最大300万円の補助が出ます。豊富町は「サロベツ住宅」という独自の指標を持ち、古くから高額な新築補助金を出しています。

 

全道の大半の自治体が新築、リフォームに対して独自の補助金制度を持っています。中には既に募集が終了したところもありますが、ネット検索で「自治体名 住宅 補助」などと検索すると、見つかりやすいです。みなさんも地元でどんな補助金が出ているか、調べてみませんか?

4月から新築住宅に省エネ基準の説明義務制度始まる

2021.03.31

省エネ住宅の重要性について、国が啓蒙のために作ったホームページ

 

4月から住宅の着工前に、国の省エネ基準に適合しているかどうかについて建築士が建て主に説明することが義務づけられます。床面積300m2未満の住宅が対象となりますので、ほとんどの住宅が当てはまります。また、10m2を超える住宅の増改築も対象です。

これまでは、新築する住宅に一定の耐震性があるかどうかは、建築基準法をクリアしているかどうかで判断できました。一方、省エネ基準は建築基準法の項目にはないので適合しているかどうかは建て主の判断に任せていました。

しかし、地球温暖化防止の動きは世界的に広がり、暖房や冷房エネルギーをなるべく使わない建物が必要となっています。今年4月からは、300m2以上のビル建築については、省エネ基準に適合しないと建築の許可が下りない仕組みになります。

省エネ基準適合説明についての説明の流れ

 

300m2未満の住宅には、専門家である建築士が建て主に省エネの必要性や効果についての情報提供をし、省エネ性能に関して建て主が説明を必要とするかどうかの意思確認をします。その上で省エネ性能の評価説明、省エネ性能の説明を行います。これらの取り組みで、省エネに対する関心が高まり、省エネ基準に合致した住宅が増えることを国が期待しています。

建て主に省エネ住宅について説明するため作ったマンガ

 

情報提供

情報提供では、国から発行されている説明用のリーフレットなども活用しながら、「なぜ、住宅にも省エネが必要なのか」「省エネ住宅に暮らすと、どんなメリットがあるか」といったことを建築士が建て主に伝えます。説明用のリーフレットは国土交通省のホームページからダウンロードできます(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou.html)。

建て主の意思確認

建て主の意思確認では、建てようとしている住宅の省エネ性能の評価や、省エネ基準に適合するための措置についての説明などを希望するか、建て主に確認します。建て主が評価・説明を希望しない場合は制度の対象外となり、その旨を記載した書類を建て主が提出します。

省エネ性能の評価

省エネ性能の評価にあたっては、UA値と一次エネルギー消費量を計算する標準計算法など、従来からの計算方法に加え、より簡単に戸建住宅の省エネ性能を評価する「モデル住宅法」が用意されています。

モデル住宅法は、地域・構造ごとに作られた簡易計算シートを使って計算。簡単な四則演算でUA値とη値、一次エネルギー消費量が算出できします。一方で、簡単な計算で出すため安全率を多く見込んでおり、他の評価方法より計算結果は悪くなります。


省エネ性能の説明

省エネ性能の説明では、省エネ性能の評価結果を伝えます。省エネ基準に適合していなかった場合は、住宅等を省エネ基準に適合させる努力義務が建て主にあることと、省エネ基準に適合するための追加の措置やかかるコストなどについて説明します。また説明する際は、書面を交付して行う決まりです。

説明書面等の保存を義務化

説明を行う建築士は、実際に設計に携わっている建築士であることが必要です。

また、省エネ性能の説明で建て主に交付する書面と、建て主の意思確認で省エネ性能の評価・説明が不要なときに提出してもらう書面は、建築士法に基づく保存図書として建築士事務所に15年間保存することを義務付けられています。

なお、保存していない場合は、立ち入り検査で建築士法に基づく処分の対象となる可能性があります。

省エネ基準は義務化の方向
今年4月から始まる新築住宅への省エネ基準は説明義務で、適合義務ではないのですが、今年2月末に大きく変わりました。それは、国の公開審議会で国土交通省の省エネ政策が河野大臣によって批判されたからです。

その結果、3月に国土交通省が発表した令和3年度~12年度の新しい住生活基本計画では、住宅の省エネ基準義務化に向けた取り組みをすることが明記されました。

SHS工法は、20年以上前に省エネ基準に適合する仕様を発表しており、こうした国の規制強化の動きに対しては何の問題もありません。むしろ、2歩も3歩も進んだ断熱仕様で建てている会員が多く、地球温暖化防止を率先してリードできるノウハウを持っていますのでご安心ください。

コロナ対策で2階リビングのプランが増える!?

2021.02.27

住宅のコロナ対策は、まだまだわからないことが多いのですが、建築の専門家はその中で今できることを考えて行動しています。ここでは、1ヵ月前に開かれた建築専門家向けのフォーラムの内容をまとめました。

それによると、大事なのは換気装置がきちんと働くように住人がお手入れすることと、これから新築する人に対しては2階リビング、1階にベッドルームと水回り(風呂、トイレ)を持ってくるプランがコロナ対策に有効ではないか、という内容です。

換気性能を保つには定期的なフィルター清掃が大事

林氏

1月21日、(一社)北海道建築技術協会が工務店・設計事務所向けにHoBEAフォーラム2021『住まい・コロナの今とこれから』を開催しました。北海道大学大学院教授の林基哉氏と道総研・北総研主査の村田さやか氏が新型コロナウイルスの特性や、換気装置のフィルター掃除の重要性などについて基調講演を行ったほか、北海道大学大学院准教授の菊田弘輝氏をコーディネーターに迎えてシンポジウムも行いました。

冒頭、北海道科学大学教授の福島明氏がフォーラムの開催趣旨について説明。「コロナ禍により、家づくりをする上で換気への配慮が強く求められている。今日は換気を設計通り運用していくことの大切さを認識する場にしたい」と述べました。

続いて林氏が「コロナと換気、分かっていること、分からないこと」、村田氏が「換気設備、在っても換気無し?」と題して講演。

林氏はまず、新型コロナウイルスについて現状で分かっていることとして、①換気が非常に悪いと感染しやすい②空気中での感染力の持続性が高い可能性がある-ことなどを挙げた一方で、「分からないことの方が断然多い。例えば、どれくらいの量のウイルスを吸い込めば感染するのか、感染を防ぐために必要な換気量はどれくらいかなど、基本的なことがまだ解明できてない」と説明しました。さらに、「住宅内で感染者が発生すると、通常の換気装置では対応できない。同じ家の中で家族の誰かが感染したら、ほぼ他の家族にもうつると思った方がいい」と注意を促しました。

換気のために寒さを我慢したくないので2段階換気が良い

そのほか、冬季の換気方法として『2段階換気』法を紹介しました。誰もいない部屋の窓を開けて外気を取り入れ、廊下などを経由させて住人がいる空間に給気することで、冷気感を和らげることが可能になります。

過去の研究で、換気装置のフィルター清掃によって換気量が大幅に改善されたことが明らかになっている(村田氏の講演資料より)

 

オンライン会議ツールのZoom で参加した村田氏は、既存の戸建住宅に設置されている換気システムのメンテナンス状況を紹介し、「フィルター清掃を怠ると換気装置の換気量が低下してしまう」と説明した上で、「住んでいる期間=フィルターを掃除していない期間という住宅も少なくない。施主に対してフィルター清掃を定期的に実施するよう周知を徹底させてほしい」と住宅関係者らに訴えました。

寝室と水回りセットの間取りが増える可能性も

山本氏

シンポジウムでは、「With コロナでどういう住宅が求められるか?」をテーマに、ウイルスを居室に持ち込んだり、家庭内で広げたりしないための建築計画について、2人の講師に(株)キクザワ社長の菊澤里志氏と山本亜耕建築設計事務所代表の山本亜耕氏を加えた4 人のパネラーが討論しました。

 

コロナ対策として効果が見込まれる間取りについて、山本氏は「1階にベッドルームと水回り、2階にリビングという、これまで高齢化対応としての採用が多かった間取りが、コロナ対策にも功を奏するかもしれない。家庭内で感染者が出た時に隔離できる」と話し、林氏も「ベッドルームと水回りをセットにしたホテルの一室のような間取りは、海外の先進国で見られる。日本もいずれそうした間取りが増えていく可能性はある」と同調しました。

菊澤氏

また、菊澤氏は現場での感染対策について、「盲点になりがちなのが、仮設トイレの取っ手やペーパーホルダー、玄関ドアのレバーハンドルの消毒。みなさんも注意してほしい」と呼びかけました。

Withコロナ時代の家づくり

2021.02.03

みなさん、あけましておめでとうございます。

新年になってから約1ヵ月が経ちましたが、新型コロナウイルスの感染拡大はなかなか収まらず、不安に感じて過ごしていらっしゃる方も多いと思います。

そんな中でも「お子さんが生まれた」、「子どもが小学校に入学する」、「両親と同居したい」、など家を建てたいと考えている人が多くいます。

2021年、Withコロナ時代の家づくりは、今までと比べてどのような変化があるのでしょうか?

【住宅会社選び】

VR住宅展示場

住宅会社選びは、これまでは住宅展示場に出向いて情報収集をしたり、住宅雑誌を読んで広告が載っている会社に問い合わせてから事務所を訪問するなど、人との接触をきっかけに始まるケースが多かったのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人との密集を避けてネットで住宅会社を選ぼうという人が増えてきました。ネット上に住宅展示場を作る「VR住宅展示場」まで登場しています。

オープンハウスでは、予約制が圧倒的に多くなりました。同時見学は2組まで、あるいは1組だけなど、3密を避けています。以前は一部の住宅だけだった白手袋着用の見学会の割合も増えました。冷やかし気分で訪れる人はほとんどなく、真剣なお客さまがオープンハウスを訪れているようです。

住宅相談もビデオ会議サービス「Zoom」などで受け付けるケースが増えています。これまで工務店の事務所に出向いて話を聞いて、というやり方がだんだん変わってきています。若い世代の方は、抵抗感は全くないようですし、コロナ渦が収束してもこの流れは止まらないように思います。

【プラン打ち合わせ】

Zoomなどによる打ち合わせが増えています

「Zoom」などのビデオ会議サービスを利用したプラン打ち合わせが増えています。

図面データを共有して、プランについて話し合ったり、建材のサンプルを見せてお客さまに確認してもらったり、あるいはプラン提出前にお客さまの希望をヒアリングするときなど、Zoomを使う工務店が増えてきました。

Zoomはパソコンを使い、補足はスマホでLINEを使うなど、打ち合わせで複数のコミュニケーション方法を使い分けることもあるようです。

【感染拡大を防ぐプラン】

手洗いを玄関近くに設けるケースが出てきました

感染拡大防止の観点から、玄関ホールに小型の手洗いを置く事例が増えてきています。外から帰ったら、まず手洗いです。

タッチせずに水が出るので家庭内感染拡大防止に役立つと言われています

また、手をかざすだけで蛇口から湯や水が自動的に出てくる「タッチレス水栓」を選ぶお客さまも増えています。

共働き家庭にも便利な宅配ボックス

配達員と対面しなくても荷物を受け取れる宅配ボックスの採用率もグンと上がっています。押印を省略する運送会社もあり、宅配ボックスを標準装備する住宅会社が今後出てくるかもしれません。

リビングダイニングなど、人が集まる場所の換気能力を高めるプランもこれから増えそうです。こちらのブログでも紹介しましたが、国が定めた換気量の2~3倍を一時的に出せる換気設備を入れる提案も出ています。

また、ストレスが溜まりやすいお子さんのために、室内にボルダリングやうんていなど、体を動かして遊べるスペースを作る事例も増えています。

床に寝転がったりするのが好きな小さなお子さんに抗ウイルス床材の採用が増えそうです

抗ウイルス効果を謳う建材の採用も増えてきました。もともとは、建材メーカーが高齢者福祉施設やこども園向けに抗ウイルスコーティングを施した床やドアノブ、カウンター材などを発売していましたが、コロナ渦の中で一般住宅の需要が増え、新製品が相次ぎました。

これらの建材・設備を採用すれば多少のコストアップにつながりますが、安心して暮らすためには必要なのかもしれません。

【その他】

家電製品の売れ行きにも変化が出ているそうです。

空気清浄器や加湿器の売れ行きが爆発的に増え、品薄状態になっています。空気清浄器は抗ウイルス効果を謳う製品に人気が集まっています。乾燥した室内では感染しやすくなるのでは、というクチコミから加湿器を購入するケースも増えているようです。

北海道の冬は、室内がとても乾燥しやすいので、加湿器を使うのは良いと思いますが、水タンクやフィルターの清掃などメンテナンスを怠ると逆に健康に悪影響を及ぼす恐れもありますので、使用説明書をよく読み、適正なメンテナンスを行いながらご利用ください。

グリーン住宅ポイントがスタート!

2020.12.23

「グリーン住宅ポイント」がスタートしました。正式には、2021年1月中旬に招集予定の国会で第3次補正予算案が成立することが条件となりますが、今年12月15日以降に契約した新築住宅や住宅リフォームなどが対象となりますので、”もう決まったもの”として目を皿のようにして読んでくださいね。

グリーン住宅ポイントは、住宅を建てると最大で100万円分のポイントがもらえるというおいしい制度です。新聞やテレビのニュースで知った方も多いと思います。「なんか似たような制度を聞いたことがある」と感じた方もいるんじゃないですか?

 

最大100万ポイント!今までの住宅ポイントとの違い

次世代住宅ポイント(既に制度は終了しています)

 

そう、今までは住宅エコポイント、次世代住宅ポイントと住宅を新築したときにもらえるポイント制度がありました。1ポイント=1円相当として、1戸につき30万~35万ポイントがもらえるというもの。住宅リフォームも対象となりました。いずれも景気対策として、そしてエコ住宅や耐久性の高い住宅の普及という目的もあり、期間を限定して実施されていました。

グリーン住宅ポイントは、コロナ渦で落ち込んでいる景気対策という面と、Withコロナ時代のキーワードともなっている感染拡大を予防する生活スタイル「新しい日常」への対応を進める狙いがあります。

住宅新築で最大100万ポイントがもらえるという点で今までの住宅ポイント制度に比べて「大盤振る舞い」な感じです。ただし、100万ポイントもらえる人は条件がいろいろつきます。

新築時のグリーン住宅ポイント

 

長期優良住宅やZEH、低炭素住宅といった高性能で耐久性の高い住宅を新築すると40万ポイント、さらに、○東京、神奈川、千葉、埼玉から他地域の移住 ○子どもが3人以上いる ○三世代同居住宅 ○土砂災害特別警戒区域などから安全な場所に移住 -のいずれかにあてはまると60万ポイント加算されて100万ポイントになります。性能の高い住宅は、北海道SHS会の会員なら問題なく建てられますが、移住や子どもがたくさんいるなどの条件は、家を建てるお客さまの事情なので、当てはまらない方の方が多くなると思います。まあ、40万ポイントもらえるだけでも十分ありがたいですよね。

住宅リフォーム時のグリーン住宅ポイント

 

このほか、住宅のリフォームで最大30万ポイント(若年層は条件付きで最大60万ポイント)、賃貸住宅を新築すると10万ポイント/戸がもらえます。

 

もらったポイントは、後日発表される商品リストと交換するか、追加工事費用に充てることができます。交換対象の商品として挙げられているのは、

  • ○ 「新たな日常」に資する商品
  • ○ 省エネ・環境配慮に優れた商品
  • ○ 防災関連商品
  • ○ 健康関連商品
  • ○ 家事負担軽減に資する商品
  • ○ 子育て関連商品
  • ○ 地域振興に資する商品

 

-となっています。実は、「『新たな日常』に資する商品」以外は、今年11月まで商品交換を実施していた次世代住宅ポイント制度と全く同じです。ですから、大型テレビやパソコン、ロボット掃除機やドラム式乾燥洗濯機、冷蔵庫や電子レンジなどの高価格帯の商品から、トイレットペーパーやジュースまで選ぶのに困るほどの品数が交換対象商品としてホームページに掲載されると思います。

 

追加工事の詳しい中身は決まっていない

玄関横に手洗い場を作るのは、追加工事として認められるかも(あくまでも予想)

 

追加工事は、「新たな日常」に資する追加工事か、防災に資する追加工事のどちらかが対象となります。次世代住宅ポイント制度で追加工事は対象外でしたので、この追加工事の詳細な内容ははっきりとはわかりません。「新たな日常」に資する追加工事の一例として、「ワークスペース設置工事」「菌・ウイルス拡散防止工事」「家事負担軽減に資する工事」などが書かれていますので、その文言をもとにあれこれ想像するしかないですね。

 

なお、グリーン住宅ポイント制度の最新情報については、国土交通省のページ(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000181.html)をご覧ください。