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災害に強い家づくり「レジリエンス住宅」

2022.10.05
北海道で自然災害による被害が増加しています。2016年台風10号による大水害や、2018年の北海道胆振東部地震による液状化被害とブラックアウト…。こうした被害リスクを軽減できる「レジリエンス」という新しい考え方で家づくりを行う動きをご紹介します。

 

レジリエンスという考え方

2011年3月11日の東日本大震災以降、住宅・建築業界で徐々に浸透してきた言葉の一つが“レジリエンス”。

“レジリエンス(resilience)”とは、回復力や復元力、弾力といった意味の英語。住宅・建築では主に1.災害時に被害を最小限に抑えるための備え 2.被災してもできるだけ早い復旧を可能にする備え―などの意味で使われています。

 

近年、日本では毎年のように自然災害で大きな被害があります。今年3月には最大震度6強を記録した福島沖地震、6月に同6弱を記録した能登半島沖地震、7月から8月にかけて東北を中心に河川の氾濫を引き起こした局地的豪雨などがありました。道内でも6月に大雨で旭川市内の河川が氾濫、8月には宗谷地方北部で最大震度5強の地震が発生しました。わたしたちは、いつどこで大きな災害にあうかもしれないのです。

日本で大地震が増えています

大地震も局地的に起こる大雨や竜巻も、どこでいつ起こるかを正確に予知することは今のところ不可能です。そこで、被害リスクを最小にし、被災した後にいち早く復旧できる家づくりを考えていく必要があります。

建築業界ではレジリエンスというキーワードを、自然災害への備えに加え、ヒートショックや熱中症、転倒など健康リスクへの備えと、創エネ・蓄電といったエネルギー喪失リスクへの備えも含めた広い概念として捉えています。

ヒートショック対策もレジリエンス住宅に必要です

健康リスクへの備えは、いまだ収束が見通せないコロナ禍や、熱中症・ヒートショックといった夏の暑さ・冬の寒さによる室内での健康被害などを最小限に抑えるという意味です。

エネルギー価格はどれも上昇傾向です

 

また、エネルギー喪失リスクへの備えは、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した電気・ガス・灯油の大幅な価格上昇などが背景にあります。

今後の自然災害では、避難所に長期間いるのではなく、なるべく在宅避難で済ませたいという人が増えてくることも予想されます。そのために、自宅が災害に遭った後も安全で快適に暮らせる備えが必要です。

 

大手は専用商品で安心をアピール

レジリエンスという言葉が徐々に浸透してきたことで、全国大手のハウスメーカーを中心にレジリエンス住宅を商品化する動きが出てきました。

住友林業ホームページより

例えば住友林業では、地震に強い構造体に太陽光発電や壁掛け型の蓄電盤、雨水タンク、停電時に自動点灯する保安灯などの災害対応設備を備えた『レジリエンス プラス』を2016年から発売しました。一条工務店では水密性が高い窓や逆流防止弁付きの配水管などを採用した耐水害住宅を2021年に開発。さらに耐震等級3を上回る構造体と太陽光発電や蓄電池なども導入した住宅を『総合免災住宅』としてアピールしています。このほか、セキスイハイムやパナソニックホームズなども商品を発売しています。

しかし、レジリエンス住宅は特別なものではありません。

スタイロフォームを外壁に張って堅固に建てるSHSの家は、高断熱・高気密で家の中の温度差がほとんどなく、冬に暖房が停止しても温度低下が緩やかにすむメリットがあります。これに、太陽光発電や蓄電池、あるいは抗ウイルス建材など、新しい設備・建材を取り入れた家づくりを行えばレジリエンス力の高い家になります。

赤字部分がレジリエンス性に関わる部分

北海道も「北方型住宅2020」という独自の性能基準を設ける中で、レジリエンス性に注目し、基準の中に加えています。たとえば、求められる4つの基本性能の中に「安心・健康」を設定し、「地震時の倒壊を防ぎ、冬季の自宅避難のため無暖房でも一定室温を確保・建物内での避難経路確保、落下物の防止」を求めています。

もっと身近な対策もあります。

たとえば、燃料を備蓄しやすく、電気を使わずに暖房できる薪ストーブやペレットストーブ、そして石油ポータブルストーブもレジリエンス力を高めるアイテムです。

ライフラインを確保することがレジリエンス力を高めることになる

リスク分散という意味では、暖房、給湯、調理を1つの熱源にまとめず、たとえば電気・ガス・灯油と違う熱源を使うことも大きな意味があります。

 

地震対策は耐震等級とハザードマップがカギ

自然災害の中でも発生の予測が困難な地震への備えは、地盤がしっかりしている安全な土地に、高い耐震性を確保した構造体を建てることが大原則です。

土地を選ぶ際には、1.液状化 2.土砂災害 3.津波 の3つのリスクは確認しておきましょう。いずれも市町村で公表しているハザードマップを見れば、液状化が起こる可能性や、土砂災害の危険がある場所、津波の浸水想定区域などを確認できます。

地盤調査会社も液状化危険度などの情報を提供している

可能な限りリスクの小さい土地を選ぶことが重要ですが、リスクがある場合は、対策を取ることが必要です。例えば液状化リスクのある土地に建てる場合は、ベタ基礎(耐圧版)に加えて杭工法を採用するなどの対策を行います。

 

できればクリアしたい耐震等級3

木質構造の専門家であるJ建築システム(株)社長の手塚純一氏(工・農学博士)は「新築でもリフォーム・改修でも耐震等級3は標準と考え、さらにそれ以上の性能を目指すべき」と話しています。

過去の大地震を振り返ると、地震の揺れの強さを表す加速度(gal・ガル)は、1995年の阪神・淡路大震災で891ガル、2016年の熊本地震で1580ガル、2018 年の北海道胆振東部地震で1504ガルと、建築基準法で想定されている300~400ガルを大きく上回っています。耐震等級3は、法律で求められる耐震性の1.5倍の強度があります。これを実現するためには、間取りに制限が出るほか、設計費用もアップしますが、幅広い安心のためにはクリアしておきたい水準だと言えます。

地震対策としては高い耐震性に加え、制震・免震部材の採用も一つの方法です。制震は地震による揺れを吸収する部材を施工して建物の損壊を防ぎ、免震は建物の基礎と上部構造との間に地震の揺れが直接伝わることを防ぐ装置を設置し、建物の損壊を防ぎます。

制震部材は施工も比較的簡単で、1棟あたりのコストも数十万円程度で済むことから、標準仕様としている住宅会社もでてきています。

 

浸水を防止・軽減する設計で水害リスク減らす

豪雨被害も近年の国内で頻発しています。今年8月中旬に道南で激しい雨が降り、住宅などの建物に浸水被害が相次いだように、水害は道民にも身近な災害になっています。

まずは予想される浸水の深さなどの水害リスクをハザードマップで必ず確認しましょう。購入予定の土地が市町村の水害ハザードマップ上にある場合、重要事項として売り主が買い主に説明することが法律で義務化されています。

建物への対策としては、例えば基礎に排水用のスリーブを通し、土間面にも水勾配をつけておけば、床下浸水が発生してもスムーズに排水できます。

1階が水没するような想定以上の雨量への備えとしては、リビングや水回りを2階に配置して在宅避難を可能にした間取りや、トップライトなど屋根への脱出窓の確保等もあります。機器が1階に配置されていると、床上浸水ですべて使えなくなる危険性もあります。そこで、水回り機器や給湯・暖房機器、蓄電池等の設備を可能な限り2階以上に設置することも考えられます。

 

太陽光発電でブラックアウトに備える

2018年北海道胆振東部地震では、ほぼ北海道全域が停電になる「ブラックアウト」を経験しました。特に地震の大きな被害がなかった道東・道北でもブラックアウトによる2次被害が問題となりました。

こうした予期せぬ事態に備え、エネルギーを一定時間自力で確保できる設備を導入することは今後考える必要があります。

たとえば太陽光発電。晴れていれば家庭内の電力を完全に自給できます。これに蓄電池を組み合わせれば、悪天候時や夜間でも発電した電力を使うことができてより安心です。

スマートeチェンジで非常時には外部電源に切り替えられる

今住んでいる家で対策するには、ハイブリッド自動車やポータブル発電機から電源を供給するという選択肢もあります。「スマートeチェンジ2」(発売元・キムラ)は、トヨタなどのハイブリッド自動車と接続し、ハイブリッド自動車から供給される100V電力を家庭内に引き込む分電盤の役割を果たします。ポータブル発電機も使えます。スマートeチェンジ2は、10万円で買えるのもメリットです。

太陽光発電とEVがあれば、停電時も安心だ

普及が始まったEV(電気自動車)とV2Hを組み合わせれば、電気自動車を大型蓄電池として活用できます。今年発売された日産自動車の軽EV「サクラ」は20kW/hの蓄電池を内蔵しています。ふだんはサクラを買い物や子どもの送り迎えなど移動の手段として使用し、災害時はフル充電していれば蓄電池として4人家族で2~3日程度使えます。これに太陽光発電を組み合わせて発電した電気でEVに充電することもできます。

このほか、「エネファーム」や「コレモ」は、オプション機器の使用で発電停止中に停電してもシステムの起動、発電が可能です。

給湯は、停電時も使える石油給湯器があります。停電時には瞬時に専用バックアップ電源に切り替えて4人家族が1日1回、計3日間給湯・シャワーを利用できます。このほかヒートポンプ給湯器のエコキュートは、貯めたお湯を停電時に生活用水として使えます。

 

断熱強化もレジリエンス対策の1つ

最後に、断熱強化も重要なレジリエンス対策です。東日本大震災の時、仙台の高断熱住宅で停電のため暖房が使えなくなっても室温を10度以上に維持できたという話があります。北海道のような寒冷地で冬に災害が起きて暖房が止まったら、省エネ基準に達しない古い住宅では室温が急速に低下し、体調を崩す危険性もあります。

一方、断熱等性能等級6・7レベルの住宅になると、冬場に無暖房でも室温の落ち方が緩やかになり、1枚厚着をするだけで寒さをしのげる可能性が高くなります。断熱強化はいざというときに寒さから住人の命を守ってくれる可能性があります。

北海道SHS会でも、今後は断熱等級6・7の住宅作りを推奨する技術研修会などを開き、一歩進んだ家づくりに取り組んでいきたいと考えています。

北海道内で熱交換換気の人気が定着!

2022.09.03

日本は、2050年までにカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出を実質ゼロにする)を国際的にも約束しました。目標達成には相当な努力が必要になります。住宅部門では、家庭で使うエネルギー消費を最小限に抑え、その消費するエネルギーを太陽光発電などでまかなう家づくり=ZEH(ネットゼロエネルギー住宅)が必要になります。

エネルギー消費を抑えるには、SHS工法のような高断熱化が最優先ですが、さらに暖房の一次エネルギー消費量の削減効果が見込める第1種熱交換換気が評価され、大手ハウスメーカーへの対抗策として熱交換換気を採用するビルダーが一定数あり、着実な支持を得ています

そこで「熱交換換気って何がいいのか?」と、その選び方をまとめました。

 

熱交換換気とは

熱交換換気のしくみ(パナソニックホームページから)

熱交換換気システムは、室内の汚れた空気を排気するときに捨てられる熱を熱交換素子で回収することで、暖房エネルギーを削減できる換気方式。給気、排気ともファンを使って強制的に換気するため、第1種換気とも呼ばれます。温度変化に使われる熱のみを回収する「顕熱式」と、潜熱と呼ばれる湿気も合わせて回収する「全熱式」の2種類があります。

 

全熱式熱交換のイメージ(日本スティーベルのホームページから)

全熱式は潜熱(湿度)も回収するため、冬場の室内乾燥を和らげることができるメリットがあります。また、蝦夷梅雨のような湿度の高い時期には、外気に含まれている湿気が室内に流入するのを防げるため、ジメジメ感を抑えることもできます。これは、第3種換気や顕熱式熱交換換気にはない特徴です。一方で湿度といっしょに臭いも回収する可能性もあります。そこで、トイレや浴室には個別ファンを設置することが多いです。また、熱交換素子の寿命は比較的短いと言われています。

 

顕熱式熱交換のイメージ(日本スティーベルのホームページから)

顕熱式は、臭いや湿度を回収しないためトイレや浴室も含めて換気できるため、システムがシンプルになるというメリットがあります。さらに、熱交換素子は水洗い可能なものが多く、アルミなど丈夫な素材を使っているので素子の寿命も比較的長いのが特徴です。一番寒い時期には、ダンパーやヒーターを使うことで熱交換素子の凍結を防ぎ、極寒地でも使えるシステムが多くなっています。一方で、冬場の過乾燥や夏の高湿に気をつける必要があります。

 

さらにややこしいのが、セントラル換気のダクト式か個別換気のダクトレスかという問題。ダクトレスタイプは工事が簡単なため、比較的低価格で熱交換換気のメリットが得られ、ツーバイフォー工法のようにダクト配管のスペースが取りにくい住宅でも施工しやすいメリットがあります。さらに各部屋に設置するため、1台が故障しても他の部屋には影響がなく、取替えも比較的簡単です。一方ダクト式は、換気ファンが本体の2個だけなので、メンテナンスが比較的楽です。また、全ての部屋を換気できる大風量のファンを使うため、強風などの気象条件に左右されにくく、各部屋に必要な風量の換気を配分できます。

ダクトレス式の例

 

ダクト式の例。白い本体の上にあるグレーの部分がダクト

 

4割弱の会社が標準採用

この熱交換換気ですが、北海道住宅新聞社の調査によると標準仕様として採用する道内の住宅会社は、ダクト式が25%、ダクトレスが13%で、合計38%。3社に1社以上が採用しています。

最近は、ダクトレスタイプのシェアが増えてきているとか。「気軽に熱交換換気を導入できる点が魅力的だった。ダクト清掃の必要がないという点でもモデルハウスの来場者に勧めやすい」と話す住宅会社もあるそうです。

ダクト式・ダクトレスに限らず、第1種熱交換換気を採用するメリットは、「給気が寒くない」「暖房エネルギーの節約につながる」「全熱型であれば冬季の過乾燥対策にもなる」といったものに加えて、ZEHの要件にもなっている「一次エネルギー消費量を削減しやすい」という点も、代表的なメリットの1つだろう。実際、住宅会社の中にはZEHを目指す中で、要件となっている一次エネルギー消費量20%削減(BEI0.8以下)を達成するために、第1種熱交換換気を採用するところが多い。

 

お掃除がしやすいことが大事

三菱電機の調査結果より

24時間換気は、どの方式でも定期的にフィルターを掃除しないと性能が大幅に低下します。24時間換気システムが付いている住宅に5年以上住んでいる人に対し、三菱電機が今年4月に行った全国調査によると、約6割が「住んでから一度も掃除したことがない」と回答したそうです。ちなみに2年掃除しなかったフィルターを付けた換気ファンは、換気風量が約半分に落ち、運転騒音も約2倍に増えるという結果が出ています。換気風量が半分になれば、室内の空気が十分に入れ替わらず、結露が起こる可能性が高くなります。もし、モーターの音が気になるようでしたら、それはお掃除不足のサインかもしれません。

換気システムの清掃サービスを行っている会社では「お掃除のためにお客様宅を訪問しても、どこに換気システムがついているのか知らないお客様がけっこういらっしゃる。しかも熱交換換気の場合は、熱交換素子の汚れがひどくて清掃できず、素子を交換するしか方法がないという例もある」とメンテナンス不足の現状に警鐘を鳴らしています。

 

フィルターがすぐ外せる製品もある

換気システムの性能を長期間保つには、住んでいる人が定期的に清掃する必要があります。お掃除がしやすく、フィルターなどの部品が入手しやすい換気システムを選んだ方が後悔しません。さらに、

○熱交換素子が水洗いできる

○コントローラーに定期的にお掃除を促すサインが出る

○手の届きやすい位置に換気ファン本体を取付できる

○保守部品が入手しやすい

などをチェックしましょう。最近は、交換用フィルターを通信販売するメーカーも増えてきています。

 

省エネ・高耐久の住宅に最大100万円補助! 「こどもみらい住宅支援事業」来年3月末まで延長

2022.05.10

昨年12月のブログ

https://hokkaido-shs.jp/news/2473/

でご紹介した、「こどもみらい住宅支援事業」は、子育て世帯の新築住宅取得や住宅リフォームに対して、新築で最大100万円、リフォームで同60万円の補助金を国が出して応援するというもの。

 

こどもみらい住宅支援事業は、5ヵ月延長されることになりました

もともとは今年10月31日(月)までに契約・交付申請を行う必要がありました。しかし、原油高や物価上昇によって高騰している住宅価格への対策として、子育て世帯等の省エネ住宅取得支援を継続的に行う必要があると国が判断。当初予算の542億円に延長分として600億円分を追加し、来年3月31日(金)まで交付申請を5ヵ月延長することとなりました。

 

住宅用資材の値上がりは今も続いています。この2年ほどで何度も値上げした建材メーカーもあるほど。木材はウッドショックの影響で高値のままです。こうした中、国が補助金制度を充実してくれることはとてもありがたいことだと思います。

省エネ基準レベルの新築住宅は、7月から補助金の対象にはならない

注意点としては新築住宅の場合、これまで省エネ基準の住宅に対して60万円の補助金がもらえましたが、この補助は今年6月30日(木)までの請負契約・売買契約をもって終了することになりました。

 

7月1日(金)以降、新築住宅の契約では別表にあるように長期優良住宅、低炭素住宅などに対して1戸80万円、ZEH、NearlyZEH、ZEHOrientedに対して1戸100万円という補助のみとなります。これは、省エネ基準が義務化されるだけでなく、「カーボンニュートラルに向けて強力な取り組みが必要」という国の姿勢から、義務レベルではなくワンランク上の高性能住宅を建ててほしいという考えがあります。

 

補助金をもらうハードルがちょっと上がったので、600億円の追加予算がすぐに消化されることはないと思います。もちろん、北海道SHS会の会員は長期優良住宅や低炭素住宅、ZEHなどの対応は全く問題なくできますので、気になりましたらお近くの会員工務店までお気軽にご相談ください。

 

なお、家が完成して補助金をもらったら「これで終わり」ではありません。国に対する完了報告が必要となります。この完了報告期限も戸建住宅の場合2023年10月31日(火)まで5ヵ月延長されました。

最後に、今年7月以降に契約する住宅の補助金要件をまとめます。

新築住宅は1.ZEH・Nearly ZEH・ZEH Ready・ZEH Oriented(補助額100万円/戸)2.長期優良住宅・低炭素住宅・性能向上計画認定住宅(同80万円/戸。

リフォームは、住宅の省エネ改修工事が必須条件となり、その上で○子育て対応改修、○耐震改修、○バリアフリー改修、○空気清浄機能や換気機能付きエアコン設置工事等 を行うリフォーム工事に対して30万円/戸。専門家が検査して必要な修繕がされた中古住宅『安心R住宅』を購入する場合は45万円/戸に増額されます。また、子育て世帯や若者夫婦世帯はリフォーム工事のみで45万円/戸に増額され、中古住宅の購入を伴ったリフォームでは60万円/戸に増額されます(この場合は安心R住宅以外も含まれます)。

※詳しくは、こどもみらい住宅支援事業ホームページ…https://kodomo-mirai.mlit.go.jp

急速に変わる省エネ住宅~ZEH+EVがこれから標準に?

2022.04.25

5月12日予約開始予定のトヨタの最新EV

3月のブログでカーボンニュートラルを戸建住宅で実現するためには、ゼロエネルギー住宅=ZEHを普及させることが不可欠と書きました。一方で、太陽光発電の売電単価が大幅に安くなり、一般的な住宅との建築費差額を売電によって回収することが難しくなりました。

そこで考えられているのが、電気自動車(EV)とZEHをセットで普及させるというもの。この両者は実はとても相性が良いのです。今年6月にも発売されると噂される実質200万円以下の軽EVとZEHなら、セカンドカーを燃料費ゼロ円で使うことが可能になり、家庭の電気代もゼロ円が可能なのです!

今回は、そんな夢のある話を書きます。

 

先月のブログに載せたZEHのイメージイラストをもう一度掲載します。

太陽光発電パネルが屋根に載っているほか、車にホースのようなものがつながっていますね。ホースの先には、ガソリンスタンドの給油機のようなものが。これは、V2H(Vehicle To Home)と言うものです。

 

V2HとEVの関係(日産リーフのホームページから)

V2Hは、電力会社からの電気でEVに充電する機能、太陽光発電パネルからEVに充電する機能、そしてEVから住宅内に電力を供給する機能の3通りの機能があります。たとえば日中車を使わないときは、太陽光発電でバッテリーを満充電することも可能です。燃費ゼロ円で車を走らせるわけです。そして、停電時や災害時には、EVの蓄電池を電源にして家庭内の電気機器を動かすことができます。

日産リーフのホームページから

このEVが家庭用蓄電池の代わりになるというのがポイントです。EVに搭載されている蓄電池の容量は、20~70kWh。軽EVでも20kWhあるので、家庭用の電力ほぼ2日分に相当する電力を蓄えられます。日産リーフの大容量電池タイプだと60kWhありますので、5~6日分は蓄えられます。4年前に北海道を襲った大地震の後、長い時間停電したことをみなさん覚えてらっしゃると思います。大容量の蓄電池を積むEVは、災害時に安心も提供できます。

 

軽EVを実質200万円以下で発売!?

トヨタが5月から発売するEV「bZ4X」

このEVですが、日本の主要自動車メーカーもEV開発を加速させています。トヨタは、昨年12月に30種類ものEVを2030年までに発売し、世界で350万台以上を販売すると発表。その皮切りに5月から「bZ4X」というEVを発売します。補助金を活用すれば、「ハリアー」のような同クラスのハイブリッド自動車と大差ない価格で購入できます。

 

日産「リーフ」

日産は以前からEV「リーフ」を発売していますが、この夏から約10~20万円値下げすることを発表しました。国のEV購入補助金を含めると実質293万円からと300万円を切ります。10kWhの家庭用蓄電池が100万円以上もすることを考えると、日産リーフは蓄電池部分だけでも格安です。そして高級EV「アリア」も発売しました。

 

3年前に発表した日産の軽EVコンセプト

さらに、6月には軽EVを発売すると言われています。国の補助金を含めると実質200万円以下から買えるという噂です。

https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-e502610b72cdc20c7a5ee237580dac03-210827-01-j

ホンダも、2年後の2024年度に軽自動車規格のEVを200万円以下で発売すると発表。当初は商用のバンタイプからスタートしますが、随時個人向け軽EVも発売するようです。

 

軽EVはセカンドカーに最適

北海道では、夫婦共働きで車も2台持ちという世帯が多いと思います。1台はミニバンやSUVで、もう1台は軽自動車やコンパクトカーなど、女性も運転しやすい小型自動車が多いかもしれません。

200万円以下の軽EVが発売されるようになれば、もう1台の車を軽EVにして、お買い物や子どもの送り迎えなどに使い、昼間は自宅の太陽光発電で充電しておくことで、いざというときの安心にもつながります。航続距離は200km以下と予想されていますが、セカンドカーなら問題にはならないでしょう。蓄電池は20kWhとさほど大容量ではない分、6~7kWhの太陽光発電パネル付きのZEHなら、快晴の日に1日で満充電できます。子どもの送り迎えや買い物、パートなどに利用する分には走行距離は1日40~50km以下でしょうから、充電もそんなに時間がかからないはずです。

200万円で大容量蓄電池付き、燃費ゼロ円が可能な夢の軽自動車…これだったら欲しいと思いませんか?仮に太陽光発電を使わず全て深夜電力で充電したとしても、年間12000km走行で充電にかかる電気代は年間2万円ぐらい。ガソリン軽自動車だと、1L=160円としてガソリン代は10万円ぐらいかかりますから、ランニングコストが大幅に安くなります。

北海道SHS会会員が建てる高性能住宅をZEH化するにはだいたい200~300万円ほど追加費用がかかります。補助金をうまく使えば200万円以下で済むかもしれません。V2Hと軽EV購入は、補助金を使っても200万円ほどかかりそうです。

合わせて400万円ぐらいの追加費用で、電気代や燃料費がほとんどかからないZEHとセカンドカーが手に入るとしたらお得だと思いませんか?

そんな夢のような話が、あと数ヶ月で実現するかもしれません。メーカーの正式な発表が待ち遠しいですね。

高断熱・高気密のSHS工法の普及でカーボンニュートラル社会実現へ

2022.03.28

テレビのニュースや新聞の記事でも良く見かける「カーボンニュートラル」という言葉。その割に、「自分たちの生活とはあまり関係ないのでは?」と身近に感じられないかもしれません。

カーボンニュートラルの実現イメージ

カーボンニュートラル=温暖化ガスの排出を実質ゼロにする、というのは国際公約で、約30年後の2050年に実現しなければなりません。

 

8年後の2030年度には温暖化ガスの排出を3分の1に抑える必要がある

日本は、2030年に家庭から出る温暖化ガスの排出を2013年と比べて約3分の1に減らすという中間目標も立てています。

 

ゼロエネルギー住宅のイメージ

 

温暖化ガスを3分の2も削減するというのはかなり大きな数値です。実現するためには、新築住宅でのエネルギー消費を3割程度減らす必要があると国は試算しており、その上で太陽光発電を新築住宅の6割に装備する必要があるとみています。これから建てる家は、このカーボンニュートラル実現のためにかなり高性能な住宅が求められます。さらに、住宅のリフォームでもなるべく温暖化ガスの排出が減らせるよう、補助金などをいろいろ設けて取り組みを促すと考えられています。

 

国はZEH化を今後進める方針

こうした方針を受けて、独立行政法人住宅金融支援機構では長期固定金利住宅ローン【フラット35】Sの省エネルギー性要件を強化します(2022年3月9日のブログご参照)。【フラット35】S(ZEH)を創設してZEHが最も金利優遇が受けられるようにします。また、【フラット35】S(金利Aプラン)の融資要件を強化し、断熱等級5かつ一次エネ等級6が必須となるなど、より高性能な住宅でないと【フラット35】の融資が受けられなくなります。

来年4月からは、【フラット35】の融資を受けるためには省エネ基準のクリアが必須となります。2025年度までに新築住宅に省エネ基準が義務化されることを先取りした形です。

 

断熱等級やエネルギー等級の新設(国土交通省の資料より)

国の住宅性能表示制度も、今年4月から断熱等級5が創設され、10月からは等級6と等級7が追加される予定です。等級7は現在の省エネ基準の2.3倍もの断熱性能が必要となるため、現在は道内の新築戸建住宅でもごくわずかな数しか建てられていません。今後は国が高性能住宅として認定することになるので、こういった高性能住宅が増えていくと思われます。

 

北海道SHS会会員が建てたUA値0.167Wの住宅

SHS工法は、こうした等級7の住宅でも対応可能です。既に会員工務店ではUA値0.167Wと等級7を大幅に上回る高性能住宅を建てている会社もあります。

 

こうした地球環境にやさしい高性能住宅は、冬暖かく夏涼しい快適な家です。暖房費も安くなるため、住む人にとっても大きなメリットがあります。今後は、断熱等級6の家を目指した家づくりが進むと考えています。北海道SHS会でも、会員向けにノウハウを提供するなど、国の政策に協力し、地球環境にやさしい家づくりを押し進めていきます。

フラット35が春から変わります

2022.03.09

2022年度のフラット35

 

住宅ローンで全期間固定金利の住宅金融支援機構「フラット35」を検討されている方も多いと思います。道内では北洋銀行、北海道銀行、各種信金などで取扱があり、「アルヒ」「日本モーゲージバンク」など、住宅ローン専用の金融機関では特に力を入れています。

「フラット35」は、高性能住宅に対して金利を安くするサービスを行っています。【フラット35】Sと呼ばれるローン商品で、高断熱、バリアフリー、高耐久などの要件を満たすと一定期間金利が安くなります。また、【フラット35】地域連携型では、子育て支援や中心市街地の活性化など、地方自治体の活性化に役立つ住宅補助制度を行っている自治体と連携協定を結び、その住宅補助制度を利用して【フラット35】を利用する人に対して一定期間金利を安くしています。

この「フラット35」が4月から制度変更を行う予定です。
※実施には国の承認が必要なため、以下の内容は、国会での2022年度予算案の議決が前提となります。

 

維持保全型の概要

 

4月から新たに【フラット35】維持保全型が加わります。既存住宅市場の活性化を目的に、維持管理や維持保全を行う住宅の取得に対しフラット35 の金利を優遇します。主に中古住宅を買う人が対象となりますが、長期優良住宅で新築する人も対象になります。

地域連携型の一部で金利引き下げ期間が延長されます

 

また、【フラット35】地域連携型では、子育て支援タイプに限り、金利引き下げ期間を当初5年間から10年間に延長します。

フラット35「S」「維持保全型」「地域連携型」の3タイプのうち、2タイプ以上の要件に当てはまれば、金利引き下げを重複して受けることができます。

金利引き下げ幅が4通りになりますが、計算が複雑そうですね・・・

 

さらに今年10月からは、この3タイプを併用する場合、金利引き下げ幅の計算を簡略化するための「ポイント制」が導入されます。

カーボンニュートラル実現に向けてZEHを最優遇する方針です

 

また、【フラット35】Sの省エネルギー性要件を強化します。国がカーボンニュートラル政策を進めることと関連して、【フラット35】S(ZEH)を創設。また、【フラット35】S(金利Aプラン)の融資要件を強化し、断熱等級5かつ一次エネ等級6が必須となるなど、より高性能な住宅が求められるようになります。

来年4月からは、【フラット35】の融資を受けるためには省エネ基準のクリアが必須となります。2025年度までに新築住宅に省エネ基準が義務化されることを先取りした形です。

詳しくは、フラット35ホームページをご参照ください。

https://www.flat35.com/topics/topics_20220218.html

2022年も引き続き北海道SHS会をよろしくお願いします

2022.01.15

みなさま、あけましておめでとうございます。

今年も北海道SHS会をよろしくお願いいたします。

道民のみなさまが暖かく快適に暮らせる、すてきな高性能住宅を建てていきたいと思います。

年末から全道的に大雪の天候が多く、雪との格闘で疲れている方も多いと思います。

朝から2時間、3時間と雪下ろしや雪かきしている人もいますね。

家を建てるなら、「雪かきの悩みを減らしたい」と考える人も多いのではないでしょうか。

土地の条件にもよりますが、まずはカーポートを玄関と道路の間に設置するのが一番コスパの高い方法です。

 

カーポートの屋根が玄関にもかかるようにすれば、大雪や大雨の日でも濡れずに家に入れます。また、道路近くまでカーポートの屋根があれば、通勤前に雪かきをする時間をかなり減らせます。

さて、昨年は国の住宅政策に大きな変化がありました。新築住宅への省エネ基準適用が義務化に向けて動き出しました。それだけでなく、さらなる性能向上に向けた取り組みも始まっています。

たとえば、断熱性能の指標はこれまで省エネ基準相当の等級4が最高グレードでしたが、さらに3つ上のグレードが作られる予定です。最高グレードの等級7は、省エネ基準の2倍以上高性能で、札幌版次世代住宅基準だとトップランナーとハイレベルの中間ぐらいになります。

この新しいグレードは、等級5のみ今年からスタートし、残りの等級6と7がスタートするのは少し先になりそうです。

これで国もようやく本格的に省エネ住宅を推進することを決めたことがわかります。2050年にカーボンニュートラルを目指すと世界に向けて発信した以上、具体的な取り組みを示す必要があるからです。

SHS工法も、この新しい水準に合わせた断熱仕様などを順次整備していく予定ですが、既に北海道SHS会会員の中には、国の等級7を上回る高性能住宅を建てている会社があります。SHS工法で対応するのは難しいことではありません。

大雪やコロナ渦でなかなか外出も自由にできませんが、この機会に新しい家づくりの計画を始めてみませんか?じっくり時間をかけて、感染防止対策やおうち時間の充実を考えた、すてきなマイホームのプランを作ってください。あなたの街の北海道SHS会会員がカタチにします!

国が子育て・若夫婦世帯の住宅取得に最大100万円、リフォームは最大60万円補助!

2021.12.06

子育て世代の住宅取得を応援する新制度が始まります

新たな国の住宅補助制度が始まります。

子育て世帯、40代以下の若者夫婦世帯を主な対象にした省エネ住宅の普及促進を目的とした補助制度が始まります。新築だと最大100万円、リフォームでも最大60万円がもらえます。「こどもみらい住宅支援事業」と名付けられ、今年度補正予算案に盛り込まれており、今月の臨時国会召集で審議・成立の後に始まります。

 

対象となるのは、契約・着工ともに今年11月26日から来年10月31日までに行う新築注文住宅、新築分譲住宅の購入と、期間内に契約して工事も完了するリフォーム。新築注文住宅と新築分譲住宅の購入は、18歳未満の子供がいる世帯か、夫婦のいずれかが39才以下であることが条件です。リフォームはすべての世帯が対象となりますが、子育て・若者夫婦世帯は補助額の上限が引き上げられて優遇されます。

 

国土交通省の資料より

注文住宅および分譲住宅の新築・購入の場合の性能要件・補助額は、(1) ZEH(Nearly ZEH・ZEH Oriented含む)に100万円/戸、(2)長期優良住宅・低炭素住宅・性能向上計画認定住宅のいずれかに80万円/戸、(3)住宅性能表示基準の断熱等性能等級4と一次エネルギー消費量等級4に適合(いずれも省エネ基準相当)で60万円/戸。

ZEHは、暖房・冷房・換気など家庭でエネルギー消費する分を、太陽光発電などでエネルギーを創って差し引きゼロにするという住宅です。地球温暖化防止のため期待されており、新築住宅の標準仕様とすることを国が目標としていますが、工事費がかさむために普及が遅れています。その費用を少しでも補うための補助です。

 

北海道SHS会会員の住宅なら、最大130万円もらえるはず

注目は「(3)」です。性能要件は省エネ基準相当ですので、北海道SHS会会員の建てる住宅であれば全て該当するといってもいいでしょう。しかも、住まい給付金との併用も可能ですので、合わせれば60万円+最大50万円で合計110万円相当の補助となります。(2)の長期優良住宅や低炭素住宅の認定を受けていれば、補助金額は80万円+50万円でなんと130万円!この補助金は、早い者勝ちになるかもしれません。

※住まい給付金は、家族構成によって制限となる年収金額が変わります。50万円は、最大金額ですので、年収によっては減額され、もらえない場合もございます。詳しくは、https://sumai-kyufu.jp/をご覧下さい。

 

リフォームの場合は、性能要件として、(1)一定以上の断熱性能を満たす開口部の断熱改修 、(2)一定量以上の断熱材を使用する外壁・屋根・天井・床の断熱改修、(3)太陽熱利用システムや高効率給湯機、節湯水栓などエコ住宅設備の設置―のいずれかに該当することが必要です。

さらにビルトイン食洗機や宅配ボックスの設置など、子育て世帯が家事を効率化するための改修工事、旧耐震基準から新耐震基準に適合させる耐震改修工事、手すり設置などのバリアフリー改修工事、空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置やリフォーム瑕疵保険への加入も補助対象となります。

最大補助額は30万円/戸ですが、安心R住宅を購入してリフォームする場合は45万円/戸に増額されます。さらに、子育て・若者夫婦世帯であれば最大補助額が45万円/戸となり、既存住宅を購入・リフォームする場合には60 万円/戸に増額されます。新築住宅を購入する予算が乏しい子育て・若者夫婦世帯にはとても嬉しい補助金です。

 

来年1月中旬から事業者登録開始予定

補助金の申請は、あらかじめ事業者登録を終えた住宅会社・リフォーム会社等が行いますが、補助金は建て主等に還元します。事業者登録は来年1月中旬から始まる予定です。

なお、契約は事業者が登録前でも可能ですが、着工は事業者が登録後であることが必須条件です。補助金の申請受付は来年3月頃から開始する予定で、予算は542億円。だいたい6~7万戸分ぐらいかと思います。リフォームも対象ですので、大人気になりそうです。予算がなくなり次第締め切られます。

 

問い合わせは、同事業のお問合せ窓口へ(TEL03-6732-8830)。

こどもみらい住宅支援事業ホームページ…https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001053.html

 

北海道で家を建てる時、暖房・給湯用熱源はどう選ぶ?

2021.08.20

東京オリンピックも終わり、夏の暑さも落ち着く

お盆前、北海道は猛暑で毎日寝苦しい夜が続きましたね。また、札幌でも東京オリンピックの熱戦が繰り広げられました。男子マラソンでは、大迫選手の頑張りをテレビで応援していた人も多いかと思います。

札幌ではマラソンが開かれました

それがお盆になってから急に涼しくなり、日によっては肌寒いほどでした。つい先日も、道北で最低気温が一ケタになったことが全国ニュースになったぐらいです。

お盆が明けると、北海道では「さあ!」と言わんばかりにストーブや冬タイヤのテレビCMが始まっています。「あと2ヵ月もしたら雪降るんだな~」と冬支度のことが頭をよぎります。

灯油FFストーブ

ストーブといえば暖房ですが、これから新築する家の暖房を電気、ガス、灯油のどれにするのか(業界用語では熱源選びと言います)というのは、みなさん悩みのタネです。暖房の熱源をどれにするか決まれば、給湯を電気、ガス、灯油のどれにするのかも決まってくるケースが多いようです。

3つのうち、どれがいい?頭悩ませる熱源選び

「アパートでは灯油ストーブだったけど、新築する家ではガスが安いって言うからそうしようか?」とか、「オール電化ってほんとに高いの?」など、これから家を建てられる方は冬の暖房費が安く済むにはどうしたらいいかということが心配になっています。

 

熱源の主流は灯油から電気、そしてガスへ

暖房の熱源別シェアの変遷(北海道住宅新聞社調べ)

業界専門紙の北海道住宅新聞が毎年住宅会社へ行っているアンケートによると、北海道で暖房の熱源は20年ほど前は灯油が主流で9割以上もありました。それからオール電化が普及して電気暖房の比率が過半数まで増え、一気に逆転します。ところが、東日本大震災で原子力発電所が一斉に止まったことから電気料金が何回か値上げされました。そこでガスが増え、現在は3分の2がガスを占めています。

給湯の熱源別シェアの変遷(北海道住宅新聞社調べ)

このように、何を選ぶかは時代とともに変わっていますが、住宅会社は選ぶ決め手を過半数が「ランニングコスト」と答えています。つまり、その時代で一番お得と思える熱源を選んでいるのです。しかし、この先何十年も確実にお得だと予想できる熱源は誰にもわかりません。東日本大震災の前に、原子力発電所が止まって電気料金が高くなることなんて誰が想像できたでしょうか?

エコジョーズ(ガス)はパネル暖房や床暖房で使われる

一方で、暖房は熱源選びのほかに「暖房方式選び」も重要です。パネルヒーター、床暖房、エアコンのような温風暖房、換気暖房、などいろいろあります。暖房方式に関して言えば、ここ20年以上「パネルヒーター」方式が主流です。暖房設備工事店はこのやり方に精通していますし、工事費も比較的安いのが特徴です。このパネルヒーター方式を採用しておけば、ボイラーを替えるだけで違う熱源に対応できます。

性能や使い勝手の向上が著しい寒冷地仕様エアコン

エアコンは性能向上に伴い、冬の電気代が抑えられるようになり、しかも-25℃の厳しい寒さでも暖房できるようになった「寒冷地仕様」エアコンが増えています。

 

暖房選びは、熱源選びが大事なのではなく、暖房方式も含めてトータルで考えた方が良いと思います。主流のパネルヒーター方式、1台で冷房・暖房両方できて導入コストが比較的安価な寒冷地仕様のエアコン、道内でも徐々に増えつつある床暖房方式など、それぞれ快適性や採用する上での注意点も違います。詳しいことは、北海道SHS会の会員工務店にお聞き下さい。SHS工法は、「断熱、気密、暖房、換気」をトータルで研究し、高いレベルでまとめた道内でも有数の「トータルハウジングシステム」。しっかりしたノウハウがありますのでご安心ください。

テレワークがはかどるアイテムのご紹介

2021.05.31

昨年からテレワーク(在宅勤務)をやり始めた人、意外と多いんじゃないでしょうか。ふだんとは違う環境で仕事をするとなると、緊張したり逆に気が緩んだり。

在宅勤務やテレワークで仕事の能率を上げるには、「リラックスして快適に働ける」ことが大事もしれません。

会社にいるときは、気軽に音楽を聴いたりおいしいコーヒーを飲むことができないことがプチストレスになっていました。自宅なら音楽を聴きながら、お気に入りのコーヒーを飲みながら、仕事ができます。しかし、大切なのはあくまでも仕事に集中すること。

ストレスなく仕事に集中できる、テレワークを快適にするちょっと贅沢なアイテムを紹介したいと思います。

 

○椅子

建築家の宮脇檀(みやわきまゆみ)さんは、「父親はいい椅子に座れ、子どもには座らせるな」と著書で語っていたそうです。

父親専用書斎があれば便利ですが、多くの家ではそんな場所はないと思います。部屋の一角に快適なテレワークスペースを作るのに一番大事なのは、いい椅子を選ぶこと。長時間座っても疲れない椅子が一番いいのです。

でも、これが難しい。家具屋さんでいろんな椅子に座ったことがありますが、なかなかピンとくる椅子には出会えませんでした。

数年前、ソファを買いに行った時のこと。家具屋さんから「実は同じデザイナーのダイニングチェアも座り心地がとてもいいんです。これでずっとくつろげるという人もいますよ」と言われて座ってみたのが、カイ・クリスチャンセンがデザインした「No.42」。その優美なデザインと座り心地が気に入ってしまい、ソファを買うのを止めて椅子をオーダーしてしまいました。

画像は、「https://www.connect-d.com/s/try_sitting/no42/index.html」からお借りしました

60年以上前にデンマークでデザインされたこの椅子。驚くのはデザインよりも座り心地です。事務所の椅子は2時間も座ると太ももの付け根やお尻が痛くなるのですが、この椅子は全然痛くなりません。また、背中がまっすぐ伸びる姿勢に自然となるので腰も痛くなりません。ストレスフリーな椅子です。

コチラの画像も「https://www.connect-d.com/s/try_sitting/no42/index.html」からお借りしました

この椅子は、張地がオーダーできるだけでなく、座面の高さも調節できます。もともと欧米人向けにデザインされているので座面高は46cmありますが、平均身長よりやや低めの私は43.5cmにカットしてもらいました。だから、太ももの角度がちょうど良くて疲れません。クッションの硬さもちょうど良い感じ。

写真のように、背もたれが少しリクライニングできるのもお気に入り。

ダイニングチェアは「1時間も座れば立ち上がりたくなる」、と勝手に思い込んでいたのですが、そうではなかったんです。

オーダーしてから完成するまで約3ヵ月かかりましたが、待った甲斐がありました。

ちなみに道内でオーダーできるのは、

http://www.northfactory.com/ (札幌市西区)

https://blog.goo.ne.jp/yks687 (函館市)

http://www.simplepleasure.jp/ (札幌市中央区)

http://less-style.net/ (旭川市)

https://www.ildono.jp/ (千歳市)

の5店です。

価格は、椅子に使う樹種や張地のランクによっても変わりますが、8万円以上かかります。

 

○コーヒーマシン

現行品のデロンギMagnifica S

今はコンビニで手軽においしいコーヒーが飲める時代。でも、1日に何回も買っていたらお金かかりますよね。

そこで、コーヒーマシンを自宅用に買う人が増えています。一番手軽なのがカプセル式。コンビニや通販などで売っているコーヒーカプセルをセットするだけで手軽においしいコーヒーが楽しめます。

もう一歩進んで、スタバのようなコーヒーを自宅で飲みたい、という人にはデロンギの全自動コーヒーマシンがお勧め。

愛用中のデロンギ旧機種

マシン本体にコーヒー豆は入れておきます。使う時に水と牛乳を用意し、スイッチを入れてボタンを押せば必要な分だけ豆が挽かれてコーヒーが抽出されます。さらに、牛乳をマシンにあるスチーム機能で泡立たせてコーヒーの上に載せればカフェカプチーノのできあがり。自動洗浄機能がついているので、お手入れは最小限で済みます。

 

最近は5万円前後で買える機種もありますので、だいぶお手軽になりました。

 

○Bluetoothスピーカー

写真左がBeoplay P6

音楽を聴きながら仕事。でも、「取引先から電話がかかってきたらどうしよう?」と思っている人もいるでしょう。慌てて電源を切る?いえ、全然必要ありません。自宅の固定電話にかかってきた場合は別ですが、スマートフォンにかかってきたら、そのまま通話ボタンをポチッとするだけで音楽が止まります。

スマホに接続できるBluetoothスピーカーならほとんど備わっている機能です。お気に入りのBluetoothスピーカーでApple MusicやAmazon Musicを聴きながら仕事をしていても、誰にもバレない(笑)のです。もちろん、自分からスマホで電話をかける時も同様。音楽は自動的に止まり、通話が終われば勝手に再開してくれます。

Beoplay P6 ダークプラム色

テレワークのお供にしているのは、B&Oの「Beoplay P6」というBluetoothスピーカー。ダークプラムという限定色が、たまたまNo.42で選んだ張地の色と似ていたので衝動買い。

このスピーカーも、デンマークのデザイナーによるもの。シンプルで美しいデザインです。分厚い単行本ぐらいの大きさですが、音の広がりや響きがとても良く、LDK全体に響き渡るほどの大音量も出ます。価格は高めですが、仕上げも音質も素晴らしいものです。

 

それぞれは、「ちょっと贅沢かな」という品物ですが、仕事しない時でもきっと生活をワンランク上の気分にしてくれるものです。
間もなく夏のボーナスシーズンになりますね。一度家電量販店や家具店に行ってみてはいかがでしょう?

道内自治体の住宅補助金を活用してお得に家を建てましょう

2021.05.11

住宅価格は年々上昇していますが、国は「グリーン住宅ポイント」や、「すまい給付金」「住宅ローン減税」など、お得な特典を付けることで新築住宅の着工数が減らないように工夫しています。なぜなら住宅はとても高額な買い物なので、新築住宅が減れば日本の景気にも悪影響を及ぼすからです。

家を建てようとする人にとって、これらの制度を活用することはもちろん大事ですが、さらに活用できる制度があります。北海道内を見渡すと、各自治体でさまざまな住宅用の新築用補助金制度が用意されています。これらもうまく活用して、お得に新築しましょう。今からでも遅くありません!

 

【道央】

札幌版次世代住宅補助制度

道央では、やはり札幌市の補助金が手厚いようです。「札幌版次世代住宅補助制度」は、超高性能住宅の建設で最高160万円の補助金が出ます(応募者多数の場合は抽選)。最近5年間では160万円の補助金が採択された住宅は、7割が当会会員が建てています。住宅用蓄電池や太陽光発電パネルEV(電気自動車)などにも補助金が出るので、最大限利用すれば250万円以上もらうことも可能です。

このほか、お隣の石狩市では39歳以下の若い夫婦を対象に、住宅取得費用として最大60万円の補助を出しています。

沼田町は最大570万円の補助金を大きくPR中

空知では、沼田町の最大570万円をはじめ、8市町で新築住宅に最大300万円以上の補助金が出ます。

後志では、倶知安町で独自基準の高性能住宅に、ニセコ町では高断熱高気密の新築アパートに対して補助金が出ます。

 

【道南】

八雲町は、空家を購入してリフォームすると高額補助金がもらえる

新築ではありませんが、八雲町では指定区域の空家を購入して外壁や屋根、断熱改修工事を町内業者で行う場合に最大で500万円の補助金が支給されます。リフォームに対してここまで高額な補助金が支給される自治体は珍しく、一度検討する価値がありそうです。このほか、平取町、森町、知内町、松前町で地域材を利用した新築住宅に対して100万円~250万円の補助金が出ます。

 

【道東】

オホーツクの滝上町西興部村が新築住宅で最大で500万円近い補助金を出しています。

十勝は移住先として根強い人気

十勝では、移住先としても人気のある士幌町が最大150万円上士幌町が最大250万円の補助金を出しています。このほか、幕別町、大樹町、豊頃町、浦幌町、足寄町で200万円以上の補助金が出ています。

釧路・根室では、標津町の最大300万円が目立っています。

 

【道北】

東川町は、本州からの移住者が多く、人口も毎年増えている

上川では、旭川市で最大420万円の補助金が。ただし、江丹別地区での新築に限られます。

旭川に隣接して人口が増えている東川町では、UA値0.28W以下できた住まいる住宅登録など諸条件をクリアすれば最大350万円東神楽町では古い住宅を取り壊して高性能住宅に建て替える場合、最大40万円、古い住宅を断熱改修して耐震改修もすると最大225万円の補助金が出ます。このほか、下川町、当麻町、美深町では町産材を使用するなどの条件で最大300万円以上の補助金が出ます。

留萌、宗谷では、小平町で最大400万円、苫前町、羽幌町、猿払村、中頓別町、礼文町で最大200万円以上、豊富町、幌延町で最大300万円の補助が出ます。豊富町は「サロベツ住宅」という独自の指標を持ち、古くから高額な新築補助金を出しています。

 

全道の大半の自治体が新築、リフォームに対して独自の補助金制度を持っています。中には既に募集が終了したところもありますが、ネット検索で「自治体名 住宅 補助」などと検索すると、見つかりやすいです。みなさんも地元でどんな補助金が出ているか、調べてみませんか?

4月から新築住宅に省エネ基準の説明義務制度始まる

2021.03.31

省エネ住宅の重要性について、国が啓蒙のために作ったホームページ

 

4月から住宅の着工前に、国の省エネ基準に適合しているかどうかについて建築士が建て主に説明することが義務づけられます。床面積300m2未満の住宅が対象となりますので、ほとんどの住宅が当てはまります。また、10m2を超える住宅の増改築も対象です。

これまでは、新築する住宅に一定の耐震性があるかどうかは、建築基準法をクリアしているかどうかで判断できました。一方、省エネ基準は建築基準法の項目にはないので適合しているかどうかは建て主の判断に任せていました。

しかし、地球温暖化防止の動きは世界的に広がり、暖房や冷房エネルギーをなるべく使わない建物が必要となっています。今年4月からは、300m2以上のビル建築については、省エネ基準に適合しないと建築の許可が下りない仕組みになります。

省エネ基準適合説明についての説明の流れ

 

300m2未満の住宅には、専門家である建築士が建て主に省エネの必要性や効果についての情報提供をし、省エネ性能に関して建て主が説明を必要とするかどうかの意思確認をします。その上で省エネ性能の評価説明、省エネ性能の説明を行います。これらの取り組みで、省エネに対する関心が高まり、省エネ基準に合致した住宅が増えることを国が期待しています。

建て主に省エネ住宅について説明するため作ったマンガ

 

情報提供

情報提供では、国から発行されている説明用のリーフレットなども活用しながら、「なぜ、住宅にも省エネが必要なのか」「省エネ住宅に暮らすと、どんなメリットがあるか」といったことを建築士が建て主に伝えます。説明用のリーフレットは国土交通省のホームページからダウンロードできます(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou.html)。

建て主の意思確認

建て主の意思確認では、建てようとしている住宅の省エネ性能の評価や、省エネ基準に適合するための措置についての説明などを希望するか、建て主に確認します。建て主が評価・説明を希望しない場合は制度の対象外となり、その旨を記載した書類を建て主が提出します。

省エネ性能の評価

省エネ性能の評価にあたっては、UA値と一次エネルギー消費量を計算する標準計算法など、従来からの計算方法に加え、より簡単に戸建住宅の省エネ性能を評価する「モデル住宅法」が用意されています。

モデル住宅法は、地域・構造ごとに作られた簡易計算シートを使って計算。簡単な四則演算でUA値とη値、一次エネルギー消費量が算出できします。一方で、簡単な計算で出すため安全率を多く見込んでおり、他の評価方法より計算結果は悪くなります。


省エネ性能の説明

省エネ性能の説明では、省エネ性能の評価結果を伝えます。省エネ基準に適合していなかった場合は、住宅等を省エネ基準に適合させる努力義務が建て主にあることと、省エネ基準に適合するための追加の措置やかかるコストなどについて説明します。また説明する際は、書面を交付して行う決まりです。

説明書面等の保存を義務化

説明を行う建築士は、実際に設計に携わっている建築士であることが必要です。

また、省エネ性能の説明で建て主に交付する書面と、建て主の意思確認で省エネ性能の評価・説明が不要なときに提出してもらう書面は、建築士法に基づく保存図書として建築士事務所に15年間保存することを義務付けられています。

なお、保存していない場合は、立ち入り検査で建築士法に基づく処分の対象となる可能性があります。

省エネ基準は義務化の方向
今年4月から始まる新築住宅への省エネ基準は説明義務で、適合義務ではないのですが、今年2月末に大きく変わりました。それは、国の公開審議会で国土交通省の省エネ政策が河野大臣によって批判されたからです。

その結果、3月に国土交通省が発表した令和3年度~12年度の新しい住生活基本計画では、住宅の省エネ基準義務化に向けた取り組みをすることが明記されました。

SHS工法は、20年以上前に省エネ基準に適合する仕様を発表しており、こうした国の規制強化の動きに対しては何の問題もありません。むしろ、2歩も3歩も進んだ断熱仕様で建てている会員が多く、地球温暖化防止を率先してリードできるノウハウを持っていますのでご安心ください。